14年シーズンの“ファン自身が元気づけられた魂あふれるベストプレー”に贈られる「ジョージア魂賞」の表彰式が27日に都内で行われ、10名の選手が表彰を受けた。

　5月2日のロッテ戦で現シニアディレクターの渡辺久信以来となる球団18年ぶりのノーヒットノーランを達成した西武の岸孝之投手は、第3回（5月上期）の「ジョージア魂」を受賞。名実ともに西武のエースへと登り詰めた右腕が表彰式後、ベースボールキングの独占インタビューに応じてくれた。

エースとして迎えた今シーズン

―― まずは今シーズンを振り返って。

「個人的には悪くないというか、すごくいいシーズンだったと思います。」

―― 昨オフに涌井投手が移籍し、名実ともにエースという立場になりましたが、なにか気持ちの変化はありましたか？

「特にないですね。できれば、相手エースとあたる開幕戦は避けたいというのが本音ではありましたけど…（笑）。投げてみたいっていうのも当然ありましたが。」

―― 今年はエースとの投げ合いに結構勝っていた印象があります

「途中からは、ですかね。最初に2連敗して、ファンの人はまたかって感じになったと思いますけど、個人的には調子も去年より全然良かったし、なにも心配はしていなかったです。」

―― 具体的に去年との違い、良かったところは？

「変わったところはないですけど、真っ直ぐのスピードと力強さが今年はよかったです。」

―― 意識してトレーニングなどに取り組んだ？

「いや、なんか急に良くなったです。スライダーをカット気味に投げようと思って、ひねらないように意識したことで腕のフリが良くなったというのはあるのかなと。」

欲が出てきた個人タイトル、次に狙うのは…

―― 今シーズン、キャリアハイの素晴らしい成績。個人的にどこの数字にこだわっていきたいか？

「勝ち星はなんとも言えないので…。防御率を2点台。1点台という欲は出さずに、2点台前半くらいで…。」

―― もう、目前ですよね（今季防御率は2.51）

「まぁ、これを続けるっていうのが大事だと思うので」

―― 昨日の「NPB AWARDS 2014」ではタイトルに欲が出てきたとコメントされていました。一番欲しいのはどのタイトルですか？

「最多勝ですかね」

“西口文也”という存在

―― 岸投手といえばクールなイメージながら、マウンドで時々見せる熱い一面とのギャップが魅力だと思いま…

「いや、ただの恥ずかしがり屋。緊張しいなだけです」

―― なるほど（笑）。誰か理想としているピッチャーとかは？

「うーん…、やっぱり西口さんですかね」

―― 岸投手がジョージア魂賞を受賞したプレーはロッテ戦（5月2日）のノーヒットノーランでした。慕っている西口投手は再三に渡りノーノーのチャンスがありながら達成出来てない不運がありますが…

「西口さんにすみませんって思います（笑）」

―― 逆に西口さんからはどういう声を掛けられましたか？

「おめでとうって言って頂きました。」

―― ジョージア魂賞はファンが元気づけられたプレーの表彰でした。逆に、岸投手が今年、元気づけられたことは何かありますか？

「西口さんと、また一緒にプレー出来るというのはありますが…あとは、息子をはじめ、家族の存在があってここまでやれているかなと。」

―― 最後に来シーズンの抱負を聞かせてください。

「個人的には賞とかいただけてうれしいんですけど、やっぱり優勝がしたい。優勝して個人タイトルをもらうのが理想。そのために頑張ります。」