ニュース 2014.12.19. 13:15

野球界の“レジェンド”へ 40代選手の奮闘を振り返る

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来年40歳を迎える上原浩治
 大谷翔平や藤浪晋太郎など、次世代を担う若手選手の台頭が目立った2014年シーズンのプロ野球。その中でも若手に負けじと奮闘し、49歳0ヵ月のプロ野球最年長勝利記録を打ち立てた中日の山本昌をはじめとするベテラン選手たちの活躍は、戦う世のお父さんたちを勇気づけた。

 今シーズン一軍出場を果たした40代の選手というのは、14人もいた。上述の山本昌は31年目・49歳を迎えるシーズンであったが、9月に一軍登録を果たすと、昇格したその日の登板で5回無失点の好投。登板、先発、勝利など8つの項目で最年長記録を更新し、ファンを元気づけたプレーに贈られるジョージア魂賞の特別賞も受賞した。

 選手としての生き様を最後に見せつけたのは、日本ハムの稲葉篤紀。20年目のシーズンとなった42歳は、4月に左膝の手術を受け、3ヵ月に及ぶリハビリの末に一軍昇格を果たすも、「だましだましやって迷惑をかけたくない」との思いから引退を決意。引退発表後の8月は13試合に出場して.353の打率を残し、クライマックスシリーズでも代打で6打数3安打1打点と最後の最後まで勝負強さを見せた。

 シーズン最終盤ではどの球場に行っても稲葉が打席に入る時だけは球場が一体となり、名物「稲葉ジャンプ」と大歓声が沸き起こるなど、全プロ野球ファンから愛された特別な存在であった。

 現時点で今シーズン限りでユニフォームを脱いだ40代の選手は、稲葉篤紀のみ。41歳の中村紀洋は所属先は未定であるが、現役続行を希望しており、その他の選手はバリバリ現役だ。

 一方で、来年新たに40歳を迎える選手は日本球界で8人。海の向こうでは上原浩治と黒田博樹の2人。今年よりもたくさんの40代選手たちの活躍に期待がかかる。来年も、選手としてのキャリアの終わりが近づく中で、若手に負けじと奮闘する野球界の“レジェンド”たちのプレーから目が離せない。

【今シーズンの40代選手の成績】
● 山本昌(中日):49歳
 3試合 1勝1敗 防御率4.50
☆勝利など、数々の最年長記録を更新。

● 中嶋聡(日本ハム):46歳
 1試合(守備のみ)
☆6月27日の試合で守備から途中出場。野村克也氏を抜くパ・リーグ新の実働27年に。

● 斎藤隆(楽天):45歳
 31試合 1勝1敗3セーブ 防御率2.59
☆7月2日の試合でセーブを挙げ、44歳4ヵ月でNPB最年長セーブ記録を更新。

● 谷繁元信(中日):44歳
 91試合 打率.195 本塁打1 打点23
☆日本新記録となる26年連続本塁打を達成。

● 稲葉篤紀(日本ハム):42歳
 44試合 打率.234 本塁打3 打点12
☆大卒選手では金本知憲氏と並ぶ最長タイの20年連続本塁打を達成。

● 谷佳知(オリックス):42歳
 9試合 打率.125 本塁打0 打点0
☆古巣復帰もわずか2安打に留まる。2000本安打まであと77本。

● 西口文也(西武):42歳
 8試合 0勝0敗 防御率4.91
☆2年連続勝ち星なしに終わる。200勝まであと18勝。

● 和田一浩(中日):42歳
 90試合 打率.281 本塁打16 打点65
☆今なお中軸として活躍。2000本安打も見えた8月、右手に死球を受けて骨折。あと15本を残して来季へ持ち越しとなった。

● 小笠原道大(中日):41歳
 81試合 打率.301 本塁打1 打点18
☆貴重な代打の切り札として復活。代打で6打数連続安打の球団タイ記録をマークした。

● 中村紀洋(DeNA):41歳
 13試合 打率.245 本塁打0 打点10
☆5月、「チームの方針に従わない言動があった」として二軍に降格するとそのままシーズンを終え、戦力外に。未だ所属先は決まっていない。

● 松中信彦(ソフトバンク):41歳
 33試合 打率.111 本塁打0 打点4
☆わずか3安打に留まるも、二軍では.408で5本塁打。現状維持の3500万円で更改。(※金額は推定)

● 三浦大輔(DeNA):41歳
 15試合 5勝6敗 防御率3.04
☆出だしで4連敗とつまずくも、7月以降で5勝を挙げてチームのCS争いに貢献。

● 井口資仁(ロッテ):40歳
 109試合 打率.238 本塁打10 打点49
☆手のケガで調子を落としながら、本塁打と打点では途中までチームトップの数字を叩き出すなど、衰えを感じさせない打撃は健在。

● 岩瀬仁紀(中日):40歳
 34試合 1勝2敗20セーブ 防御率3.52
☆7月に前人未到の通算400セーブを達成。しかし、16年目にしてキャリア最悪の防御率を記録。登板数も減少し、日本記録を更新し続けていたデビューイヤーからの連続50試合登板も15年でストップするなど、やや衰えも見えた。
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