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昨季はわずかに3人…エースの壁「15勝」を超えた投手の共通点とは

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昨季パ・リーグ最多勝の大谷翔平(左)、涌井秀章(右)

15勝以上記録する投手の共通点


 昨季、最多勝を獲得した投手はセ・パともに15勝を挙げた大谷翔平(日本ハム)、涌井秀章(ロッテ)、前田健太(当時広島)の3人だった。

 ひとつの目標として「10勝」を掲げる投手は多く、10勝であれば昨年もセ・パ合わせて23人がクリアしている。ところが、「15勝」となると一気にハードルが上がり、2015年は上述の3人、2014年は金子千尋(オリックス)ただ一人と「15勝」というのが一つの“壁”となっている。

 この壁を越えた投手の共通点としては貯金数、投球回数、登板数が多い事などが挙げられる。最近10年間で15勝以上達成した投手は24人(15勝以上は44度)いたが、10以上の貯金作った回数は24とかなり多い。

 そのうちダルビッシュ有(当時日本ハム)は4回、田中将大(当時楽天)は2回達成している。特に13年の田中は、1人で24の貯金を作り、球団初のリーグ優勝、日本一の立役者となった。

 投球回数を見ると、15勝以上挙げる投手は、規定投球回を大きく上回る190イニング以上を投げていることが多い。ダルビッシュは09年を除いて3度記録している。日本最終年となった11年は232イニングを投げ、18勝6敗、防御率1.44という抜群の成績を残し、活躍の舞台を海外へと移した。

 登板数も15勝を挙げる上で1つポイントになっている。15勝以上挙げた投手の平均先発登板数は26。この数字をクリアするためには、ローテーションを守ることが絶対といえるだろう。その中でも、ヤクルト、巨人などで活躍したグライシンガーは16勝を挙げた07年は30試合、17勝をマークした08年は31試合登板と、2年連続で30試合以上に登板。ちなみに08年は1度も完投はなく、ほとんどが勝ちパターンの越智大祐、山口鉄也、クルーンに託していた。

 一方で昨季最多勝に輝いた大谷は、野手としても出場することもあり、最近10年間で15勝以上記録した投手の中で、最も少ない登板数となっている。


藤浪、金子、ジョンソンの3人が15勝の可能性あり?


 ここ数年の傾向を見ると、藤浪晋太郎(阪神)、金子千尋(オリックス)、ジョンソン(広島)の3人には「15勝」への期待がかかる。大谷と同学年の藤浪は昨季、28試合に登板して、14勝7敗、防御率2.40、投球回数も199回を記録した。

 藤浪は「“勝つ”というより“負けない”投球をしていかないといけない。味方が取った点数以内に抑えていれば、絶対に負けることはない」と話しており、今年は“負けない投球”へのこだわりが強い。ポテンシャルは秘めているだけに、キャリア初となる「15勝」超えを目指す。

 また、金子は故障の影響で7勝に終わったが、最近10年では10年に17勝、13年に15勝、14年に16勝をマークした。故障がなければ、結果を残す力を持っている。今季は2月のキャンプから実戦のマウンドに上がっており、調整は順調。このままケガなく、開幕から投げることができれば、15勝以上は期待できそうだ。

 日本1年目の昨季14勝を挙げたジョンソンは、28試合に登板し、投球回数は194回1/3。完投数はわずかに1つだったが、07年と08年のグライシンガーのように、試合を作る能力が高い。打線の援護に恵まれれば、15勝も現実的な数字になる。

 15勝以上マークした投手は13年に6人いたが、14年が1人、15年は前年よりも増えたがそれでも3人。この高い壁を乗り越える投手が今季何人現れるだろうか。
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