ニュース 2016.03.29. 12:30

いきなりの1番抜擢も…西の大卒ドラ1野手が躍動! ルーキーたちの開幕3連戦

プロとしてのキャリアを歩み始めた男たち


 3月25日(金)に開幕したプロ野球の2016年シーズン。今年はキャンプ、オープン戦とルーキーたちが明るい話題を振りまき、近年稀に見る「当たり年」などという声も挙がった。

 開幕3連戦を終えた段階で、デビューを果たしたルーキーは12球団で16人。中でも今年は野手、それも大卒の選手が元気だ。

 全3試合でオリックスの切り込み隊長を務めたのが、青山学院大からドラフト1位で入団した吉田正尚。体は大きくないものの、全身を使った力強いフルスイングがウリの左打者で、大学日本代表では4番も務めたというスラッガーである。

 ドラ1入団ながらキャンプは二軍スタート。ほどなくして一軍に昇格するも、脇腹の故障ですぐに降格といまひとつアピールをすることができなかった。

 オープン戦も出遅れた中、最終盤に猛アピールを見せてなんとか一軍入りを勝ち取る。そんな吉田に与えられたのは「1番・指名打者」というポジション。球団の新人としては73年ぶりという抜擢だった。

 本人も「1番で公式戦には出た記憶が無い。中学生以来?」と語ったが、「しっかり振って、塁に出ること」とやるべきことは自覚していた。開幕戦では3打席目まで凡退も、7回に嬉しいプロ初安打を記録。9回にも安打を放ち、デビュー戦でマルチ安打をマークした。
 
 「詰まってのヒットだったが、1本出たことで次のヒットにつながった」と吉田。試合後には「いろんな人からおめでとうの連絡がきた」といい、両親からは「ようやくスタートラインだね」と言葉をかけられたという。

 結局、西武との開幕3連戦では2安打、2安打、1安打と全試合で安打を記録。打率.357、出塁率は.400と1番打者として申し分ない成績を残した。「1番バッターとして恐怖を与えたい」。新・切り込み隊長がオリックス強力打線の起爆剤となる。


虎の新1番・高山俊も存在感を発揮


 吉田と同様、大卒ルーキーで切り込み隊長に任命された選手がセ・リーグにもいる。阪神のドラ1・高山俊だ。

 日大三高時代に中軸として全国制覇に貢献すると、明治大では六大学野球の通算安打記録を48年ぶりに更新。大学屈指のヒットメーカーとして名を馳せた。

 こちらもケガ明けのためにキャンプは二軍スタートとなるも、オープン戦でのアピールが実って見事にレギュラーの座を射止める。高卒3年目のハタチ・横田慎太郎と組む新1・2番コンビは、金本知憲新監督が掲げる“超変革”の象徴として期待を受けた。

 そして迎えた開幕戦、高山はいきなり第1打席で中日のエース・大野雄大からレフトへの安打。プロ初打席で初安打を記録する。

 さらに開幕2戦目には、山井大介の高めのボールを完ぺきに弾き返す先制の適時二塁打でプロ初打点。27日の3戦目でも適時三塁打を含む2安打1打点で3試合連続安打を記録している。

 ちなみに、新人による安打記録というと、1956年に佐々木信也(高橋)が記録した180安打が最多。セ・リーグ記録は1958年・長嶋茂雄(巨人)の153安打となっている。まだまだ開幕3試合、気が早過ぎるとはいえ、期待を抱かずにはいられない。

 まずは4試合連続安打へ、29日(火)からは初のロードゲームに挑む。相手はドラフト会議の際に自らを取り合ったヤクルト。会場となるのは、大学時代に“庭”としていた神宮球場だ。

 虎の新切り込み隊長・高山俊から目が離せない。


開幕3連戦に出場した各球団のルーキーまとめ


<日本ハム>
▼ ドラフト2位・加藤貴之(新日鉄住金かずさマジック)
1試(1回) 0勝0敗 防0.00
→ 26日・ロッテ戦でプロ初登板。四球を1つ与え、1回に21球を要すも無失点のデビュー。

▼ ドラフト6位・横尾俊建(慶応大)
1試 率.000(1-0) 本0 点0
→ 25日の開幕・ロッテ戦、7回に代打で登場。涌井の前に二ゴロに倒れた。


<オリックス>
▼ ドラフト1位・吉田正尚(青山学院大)
3試 率.357(14-5) 本0 点0
→ 西武との開幕3連戦はすべて「1番・指名打者」で出場。持ち味である強いスイングを見せながら、上手く拾っての安打など、対応力の高さも発揮。3試合連続安打の好スタートを切った。

▼ ドラフト2位・近藤大亮(パナソニック)
1試(3回) 0勝0敗 防御率0.00
→ プロ初登板・初先発となった26日の西武戦は、3回まで無失点投球を見せるも降板。28日に検査の結果が発表され、「右肩腱板炎」で復帰まで1カ月ほどかかる見込みとのこと。

▼ ドラフト9位・赤間謙(鷺宮製作所)
1試(0回2/3) 0勝0敗 防40.50
→ プロ初登板となった26日の西武戦。4回の頭から登板すると、安打と四球でピンチを招き、秋山の適時打で失点。その後もメヒアの犠飛や押し出しで失点を重ね、イニング途中に降板。0回2/3を2安打、与四死4、失点4というホロ苦デビューになった。


<楽天>
▼ ドラフト1位・オコエ瑠偉(関東一高)
3試 率.000(2-0) 本0 点0
→ 25日の開幕戦から代走でデビューを果たすと、26日の2戦目でも代走から途中出場。延長戦に突入したことで回ったプロ初打席で四球を選び、警戒を受ける中でプロ初盗塁を記録してみせた。

▼ ドラフト3位・茂木栄五郎(早稲田大)
3試 率.273(11-3) 本塁打0 点0
→ 球団の新人野手として初の開幕スタメンを掴んだ男。開幕戦こそ無安打に終わるも、2戦目では第1打席でセンターへの三塁打を放ち、プロ初安打を記録した。

▼ ドラフト5位・石橋良太(Honda)
2試(0回2/3) 0勝0敗 防27.00
→ プロ初登板となった26日のソフトバンク戦は、二死一塁から先発・塩見貴洋をリリーフ。内川は歩かせたが、続くカニザレスを打ちとって責任を終えた。ところが、27日の試合では延長10回、二死一三塁から登板。前日打ちとったカニザレスに適時打を浴びるなど、アウト1つ取る間に3点を失った。


<ヤクルト>
▼ ドラフト1位・原樹理(東洋大)
1試(6回) 0勝0敗 防1.50
→ 27日の巨人戦でプロ初登板・初先発。被安打6、四死球は4つ与えながらも要所を締め、6回1失点と力投を見せた。


<巨人>
▼ ドラフト2位・重信慎之介(早稲田大)
1試 率.000(1-0) 本0 点0
→ 26日のヤクルト戦、7回裏二死から代打で登場。一ゴロに倒れ、プロ初安打はお預けに。その後はレフトの守備に就いた。


<阪神>
▼ ドラフト1位・高山俊(明治大)
3試 率.286(14-4) 本0 点0
→ 開幕から「1番」の定位置を築き、3試合連続で安打を記録。26日の中日戦では右中間を真っ二つに割る適時打を放つなど、その打撃センスを存分に発揮した。


<広島>
▼ ドラフト5位・西川龍馬(王子製紙)
2試 率1.000(1-1) 本0 点0
→ 26日のDeNA戦、守備からの登場でプロ初出場を果たすと、翌27日には代打で出場し、プロ初打席で三塁打をマーク。活きの良さを見せた。

▼ ドラフト6位・仲尾次オスカル(Honda)
2試(1回2/3) 1勝0敗 防0.00
→ 25日の開幕・DeNA戦でデビューを果たすと、27日の試合では7回からの登板で1回を無失点。直後に味方が勝ち越したため、今年のルーキーでプロ初勝利1番乗りを果たした。


<中日>
▼ ドラフト4位・福敬登(JR九州)
1試(0回1/3) 0勝0敗 防0.00
→ 26日の阪神戦、8回裏二死からワンポイントで登場。今成を3球で料理した。


<DeNA>
▼ ドラフト3位・柴田竜拓(国学院大)
3試 率.400(10-4) 本0 点2
→ 開幕スタメンを勝ち取ると、最初の打席でジョンソンから2点タイムリー。プロ初打席で初安打と初打点を記録し、チームを勝利に導いた。26日の試合でも、黒田から三塁打を放つなど3安打の固め打ち。守備が武器ながら、打撃でも存在感を発揮している。

▼ ドラフト4位・戸柱恭孝(NTT西日本)
3試 率.333(9-3) 本1 点1
→ 開幕スタメンマスクを勝ち取った社会人卒ルーキー。2戦目でプロ初安打を放つと、3戦目では広島・福井優也から今年のルーキー第1号となる一発を放った。

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