ニュース 2016.04.22. 07:30

プロ野球の“華”ホームラン 満塁本塁打、サヨナラ弾の歴代1位は?

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通算満塁本塁打歴代1位の西武・中村剛也

満塁本塁打歴代1位はおかわり君


 プロ野球で、もっとも盛り上がるのが本塁打。打者なら、誰もが憧れるもの。打球が外野スタンドに飛び込み、ゆっくりとベースランニング。気持ちが高ぶる瞬間だ。本塁打の中でも、もっとも興奮するのが満塁本塁打とサヨナラ本塁打だろう。

 通算での満塁本塁打王は誰か。意外にも現役選手なのだ。西武の中村剛也で、16本。昨年1年間で、4本を放ち、それまで通算1位だった、あの王貞治の15本を抜いた。中村の通算本塁打は311本、王は868本だから、中村の16本は立派だろう。

 現役選手では、千葉ロッテの井口資仁が12本で、歴代8位。巨人の阿部慎之助捕手と広島の新井貴浩が9本で歴代18位となっている。満塁本塁打の難しさは、一人ではできないこと。満塁の場面で打順が回ってくるという“運”も必要だし、ここで打つという勝負強さも必要。メジャーでは、満塁本塁打のことを「グランドスラム」と表現し、打者には最大級の栄誉となる。

 年間での最多記録は、1950年というから66年前、中日の西沢道夫が記録した5本。また、この難しい満塁本塁打を1試合に2本も打った選手が2人もいる。51年10月5日、大映の飯島滋弥内野手が阪急線の1回と7回に記録。

 もう一人は、意外な選手で、巨人や日本ハムで活躍した二岡智宏。06年4月30日の中日戦の4回と5回に打った。これは二打席連続で、長いプロ野球の歴史の中で二打席連続満塁本塁打を打ったのは、二岡だけだ。


サヨナラ本塁打は清原和博が通算1位


 そして、サヨナラ本塁打。一振りで試合が決まる、まさに劇的な一打。通算では、西武や巨人で活躍した清原和博で12本。これが最多記録だ。現役選手では、井口が7本で歴代6位。さらに阿部が6本で同10位。続いて5本で、楽天の松井稼頭央、巨人の坂本勇人、巨人の亀井義行、ソフトバンクの松田宣浩となっている。

 サヨナラ本塁打も、ある意味では“運”も大事になってくる。その状況で、自分の打順がこなければならないということ。この幸運を1シーズンで5本も打った選手がいた。現在でも日本記録なのだが、93年に、ヤクルトのジャック・ハウエル内野手が記録した。ハウエルは前年の92年にヤクルト入団。いきなり38本塁打、打率.331で首位打者と本塁打王を獲得していた。勝負強い助っ人だった。

 サヨナラ本塁打を投手が打ったこともあった。73年8月30日、甲子園での阪神-中日戦で、それはおきた。阪神の先発は江夏豊。9回を投げきり、ノーヒットノーラン。だが阪神も打てず、0-0のまま延長戦に突入。江夏は11回表まで投げきり、ノーヒットノーランを継続。

 11回裏に江夏に打順が回り、ライトオーバーのサヨナラ本塁打を放ったのだ。ノーヒットノーランのおまけ付き。フラフラになりながら投げ抜き、自らのバットで試合を決めた江夏は、驚愕の一言だ。

 そして、投手が満塁本塁打を打ったことも何度かあったが、一人の投手が2本の満塁本塁打を放った。しかも、1シーズンで、だ。もちろん、史上初。巨人のバルビーノ・ガルベス。99年5月21日の阪神戦、8月13日の横浜戦で打ったのだ。

 今年、記憶に残るサヨナラ本塁打や満塁本塁打が何本出るのか。期待したい。
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