コラム 2019.01.09. 12:08

ヤクルトのカギ握る“和製大砲”の育成 山田に続くのは…

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ヤクルト・村上宗隆

全員野球で復活


 最下位に沈んだ2017年から一転、昨季はリーグ2位へと躍進したヤクルト。前年に球団ワースト記録となる“96敗”を喫するという屈辱を味わったチームだったが、2014年以来の再登板となった小川淳司監督の下で復活。メジャーでの戦いを終えて古巣に帰ってきた青木宣親をはじめとするベテランの奮闘もあって、嫌な流れを見事に断ち切った。

 “おじさんパワー”以外にも、快進撃の要因はたくさんある。投手陣を見れば、中堅の石山泰稚とベテランの近藤一樹が試合の後半を担い、フル回転でその役割を全う。また、その2人を中尾輝や梅野雄吾といった伸び盛りの若手が支えた。加えて、シーズン後半には原樹理が“負けグセ”を払しょくする兆しを見せる好投を披露。さらに高橋奎二といった新星候補も登場するなど、今季に向けたたのしみも広がった。

 野手陣でも、チームの顔である山田哲人が自身3度目となるトリプルスリーを達成。まさかの不振に苦しんだ2017年から見事な復活を果たした。また、ウラディミール・バレンティンが38本塁打・131打点の活躍を見せ、自身初となる打点王のタイトルを獲得。さらに青木宣親に雄平、坂口智隆といったベテランがそろって打率3割以上をマークするなど、全員野球で上位進出を成し遂げた。


バレンティン、山田に次ぐ大砲を


 2015年のリーグ制覇の際に“セ界の火ヤク庫”と恐れられた強力打線は健在。昨季のチーム打率.266はリーグトップの数字で、658得点は広島に次ぐリーグ2番目の好成績だった。

 一方、あえて物足りなかった部分を挙げるとするならば本塁打数か。135本塁打はリーグ4位という成績で、狭い神宮球場を本拠地としていることを考えればやや物足りない数字。トップのDeNAとは46本の差がついている。

 本塁打の内訳を見てみると、バレンティンが38本でチームトップ。それに続くのが34本の山田で、2人の合計が72本。なんとこの2人でチーム本塁打の53.3%をたたき出していることになり、彼らへの依存度が非常に高いことがお分かりいただけるだろう。

 なお、山田に次ぐのは雄平で11本。以下、10本の西浦直亨、青木宣親と続いており、やはり双砲の脇を固める選手たちの長打力に物足りなさが残る。

 加えて、バレンティンも今年で35歳を迎えることもあり、徐々に年齢的な問題も出てきてもおかしくない頃。山田という軸がしっかりしている今こそ、チームの将来を支える大砲を育てておきたいところだろう。


大砲候補は多数!


 では、次代の主軸となる大砲候補を探してみよう。まず筆頭株として挙がるのが、昨季のドラ1ルーキー・村上宗隆だ。

 昨季は高卒1年目ながらファームで17本塁打を放つ大暴れを見せ、9月半ばには一軍に昇格。デビュー戦の初打席で初本塁打を放つ衝撃デビューでファンを沸かせた。結局、一軍での本塁打はその1本だけに留まったものの、いきなり“大物ぶり”を発揮している。

 そして、さらに期待をふくらませたのがオフシーズンの活躍だ。フェニックスリーグではリーグ新記録となる10本塁打を記録すると、台湾で行われたアジアウインターリーグでも最多タイの4本塁打をマーク。守備に課題を残しているとはいえ、20歳を前にこれだけの打棒を発揮しているというのは大きな魅力。今季はレギュラー争いに割って入ってきても驚きはない。


 また、右打者では高卒4年目を迎える広岡大志にも期待がかかる。高卒2年目の2017年にファームで16本塁打を記録するなど活躍を見せ、昨季は開幕スタメンも勝ち取った球団期待の逸材。残念ながら結果を残すことができず、期待に応えることはできなかったが、キャリア最多となる45試合の出場をした昨季の経験をバネに飛躍となるか、注目が集まる。

 ほかにも、ウインターリーグで村上と並ぶ4本塁打をマークしたプロ2年目の塩見泰隆や、ドラフト2位ルーキー・中山翔太も長打力が魅力のスラッガータイプ。このように、楽しみな大砲候補は揃っている。あとはキッカケを掴むことができるかどうか、そのためには健在なベテランたちからポジションを奪うことが必要になってくる。

 次代の大砲育成と共に世代交代が進めば、一気にふたつの課題が片付くことにもなる。つづけての上位進出、さらには広島の4連覇阻止を目指していくなかで、同時に若手を育てていくことができるか。小川監督の手腕に注目が集まる。



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