コラム 2016.01.02. 12:00

恐るべき19歳…日本ハム・浅間大基の球歴とは?

小学校、中学校、高校とスター街道まっしぐら!


 プロ野球で「即戦力」といえば、大学、社会人から入団した選手。しかし昨今は、高校卒1年目で一軍の戦力となる選手が目につく。2015年シーズン、投手でいえば、後半戦だけで5勝を挙げた高橋光成(前橋育英高→西武1位)がその一人だろう。

 一方、より厳しいとされる野手で注目を集めたのが、5月5日に一軍デビューを果たした浅間大基(横浜高→日本ハム3位)だ。新人王を獲得した同僚・有原航平(早稲田大→日本ハム1位)の陰に隠れてしまった感はあるが、高校卒1年目の野手が46試合に出場し、打率.285、打点10は立派な成績である。

 浅間は1996年6月生まれの19歳、東京都出身。新宿区立牛込仲之小学校1年生のときに野球を始めた。少年野球チーム「いちがやチーターズ」では主に投手。6年生で「東京ヤクルトスワローズジュニア」のメンバーに選ばれ、NPB12球団ジュニアトーナメントに出場している。

 新宿区立牛込第一中学校時代は、硬式クラブ「新宿リトルシニア」に所属。3年夏のシニア全国大会では投手で主軸として、チームをベスト8に導いた。さらに、中学硬式球児で構成された日本代表メンバーとしてU-16世界大会に出場。右のエースとして投げる一方、大会中盤からは4番に座り、左右にホームランを放ってみせた。
 
 投打の逸材・浅間が選んだ進学先は、神奈川県の横浜高校。言わずと知れた、全国屈指の強豪校である。厳しい練習で体重が7キロ落ちたというが、1年春の県大会からベンチ入り。関東大会で1番に起用されると12打数6安打、打率.500をマークした。

 その後、夏の県大会では「不動の1年生1番打者」として、同じ1年生で3番に座る高浜祐仁(現・日本ハム)と競い合うように打ちまくる。県大会準々決勝で、1学年上の松井裕樹(現・楽天)がエースの桐光学園高に敗退したが、スーパー1年生コンビ浅間&高浜を、「AT砲」と称するスポーツ紙もあった。

 2年夏の県大会は、松井率いる桐光学園に準々決勝でリベンジ。1点リードされた7回裏、浅間が松井から放った逆転2ランが決勝点となった。難敵を倒した横浜高は甲子園出場。初戦に勝利するも、続く3回戦で後に優勝を果たす前橋育英高に敗退。2年生エース・高橋光成を相手に、1-7と完敗を喫した。

 続く3年春の甲子園では、1回戦で八戸学院光星高に敗退。そして最後の夏は、県大会準決勝で東海大相模高に敗れて3季連続の甲子園出場を果たすことはできなかった。

 それでも甲子園大会後、9月に行われたU-18アジア野球選手権大会のメンバーに選出。同じく甲子園不出場の高橋光成や、岡本和真(智弁学園高→巨人)、脇本健人(健大高崎高→ロッテ)など、秋のドラフトを湧かせる逸材がひしめくチームの一員として、準優勝に貢献した。


数々の「高校卒新人野手初」から、レギュラー争いの2年目へ!


 秋のドラフトでは、日本ハムの3位指名を受けて入団。3年間を共にした高浜も7位で指名され、切磋琢磨の日々は続くことになる。2月のキャンプでは、紅白戦で二人同時の「プロデビュー」も実現。そんな中で、先に頭角を現したのは浅間だった。

 レギュラーを張る陽岱鋼の左手骨折によって、5月5日の楽天戦で一軍デビュー。2三振を喫したものの、3打数1安打、1盗塁に1得点と首脳陣にアピールした。

 翌日も安打と盗塁をマークすると、デビュー戦から4試合連続で安打を記録。ドラフト制以降の高卒新人としては、1999年の赤田将吾(当時西武)以来と話題になった。さらに、9月23日のソフトバンク戦ではプロ初のサヨナラ打。高卒新人では、1986年の清原和博(当時、西武)以来のことだった。

 コンスタントに結果を残した浅間は、10月10日のCSファーストステージ・ロッテ戦で先発出場。高卒新人野手としてはパ・リーグ初の快挙だった。セ・リーグを含めても、2011年の山田哲人(ヤクルト)以来で2人目のことである。

 ちなみに、イースタンリーグでは3・4月度の「月間MVP」を獲得。2005年に賞が制定されて以来、シーズン初月度に高卒新人が月間MVPを受賞するのは初めてのことだった。

 このように、数々の「高卒新人野手初」という快挙を並べた2015年。11月27日の契約更改では、360万円増の年俸900万円(推定)でサインし、会見では「給料は両親が管理していて小遣い制です」と、ほのぼのとした笑顔を見せた。野球センスあふれるプレーに加え、こんな一面も浅間大基という選手の魅力のひとつだ。

 栗山英樹監督は、2016年の構想として「3番には、長打力があって足も使える選手を置きたい。タイプ的には浅間です」と発言。西川遥輝、岡大海らの名前も挙げ、チームとして激しいレギュラー争いに期待している。

 高校卒2年目からレギュラーに定着した野手としては、松井秀喜(当時巨人)、坂本勇人(巨人)らが思い浮かぶ。彼らの「2年目」を超えることができるか。この冬の自主トレ、春のキャンプと、逸材・浅間大基の動向に注目していきたい。

文=平田美穂(ひらた・みほ)
【平田美穂・プロフィール】 1970年、埼玉県生まれ。出版社勤務時代は、辞典編集、野球雑誌編集に携わる。趣味はスポーツ観戦(プロレスを除く)。

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順位表

  • セ・リーグ
  • パ・リーグ
順位チーム
1 広島 26 21 1 -
2 巨人 22 20 3 1.5
3 阪神 23 22 3 0.5
3 中日 23 22 3 0
5 DeNA 21 24 3 2
6 ヤクルト 21 27 1 1.5
順位チーム
1 ソフトバンク 26 13 4 -
2 ロッテ 27 19 1 2.5
3 日本ハム 24 21 1 2.5
4 西武 19 25 2 4.5
5 オリックス 18 25 0 0.5
6 楽天 15 26 2 2

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