コラム 2016.02.08. 10:00

連覇のキーマンに名乗りを上げるヤクルト・坂口

山田の成績を抜くと1番打者の打率はリーグワーストの数字


 昨季、プロ野球史上に残る大混戦を制し、14年ぶりにセ・リーグ優勝を果たしたヤクルト。今季は、2年連続のリーグ連覇と昨季は果たせなかった日本一奪取に挑むこととなる。

 トリプルスリーを達成した山田哲人と首位打者の川端慎吾を中心とした打線は、セ・リーグトップの打率と得点を記録。そこに、昨季はケガでほとんどプレーできなかったウラディミール・バレンティンが、復活を目指し今季はここまで順調に調整を進めている。

 バレンティンの復活で、リーグ優勝の大きな原動力となった打線がさらにパワーアップしそうだが、不安な点もある。それは、1番打者をなかなか確立できないことだ。

 昨季、開幕からしばらくは、1番・山田、2番を日替わりで選手を起用し、3番は川端という布陣を取った。優勝の要因とも言われた、2番・川端、3番・山田の形に落ち着いたのは後半戦に入ってからのことだ。

 シーズン通しての1番打者の打率は、阪神の.273に次ぐ.271と決して悪くない。しかし、山田が1番打者として記録した打率.311を抜くと、1番打者の打率はリーグワーストの.231まで落ちてしまう。後半戦も、比屋根渉や上田剛史を主に起用したものの、なかなか固定できなかった。今季も2番・川端、3番・山田の形で戦うかどうかは分からないが、山田以外にも1番打者を任せられる選手がほしい。

 1番・センターの即戦力候補として、昨秋のドラフトで明治大学の高山俊を1位指名したが抽選で交渉権を得られなかった。そこで、オリックスを退団した坂口智隆を獲得。近年は肩のケガなどもあり思うような成績を残せていないが、今年の7月で32歳とまだまだ老け込む年齢ではない。


過去、交流戦ではセ・リーグの投手をよく打った坂口


 坂口が1番センターにハマれば心強いが、過去の交流戦での成績を見るとその期待も大きくなる。セ・リーグ各球団との通算対戦打率で3割を切っているのは対巨人の打率.257だけ。DeNAに.368、広島に.367、中日に.344、阪神に.312といずれも高打率を残している(対ヤクルトは.323)。

 球場別でみても、東京ドームで打率.220、甲子園で.230と苦手にしているものの、横浜スタジアムで.471、マツダスタジアムで.400、ナゴヤドームで.378と高打率だ。坂口にととって新たな本拠地となる神宮でも.413と、セ・リーグの球場を得意にしている。

 坂口が本来の力を発揮できれば、1番・坂口、2番・川端、3番・山田といった理想のオーダーを組むことができる。また、各選手の調子いかんによっては、坂口を2番や3番に持っていくことも可能。打線のバリエーションが増えることで、相手チームは昨季以上に頭を悩ませるに違いない。

 クローザーのバーネット、先発とリリーフでチームに貢献したロマンが退団し、リリーフ陣を新たに作らなければならず、打線にかかる期待は昨季以上に大きい。「もう一度野球人として勝負したかった」と新天地を選んだ坂口が、起爆剤となれるか。坂口が、ヤクルト連覇のキーマンのひとりであることは間違いない。

文=京都純典(みやこ・すみのり)

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