コラム

春のセンバツが20日に開幕!今年は「21世紀枠」の高校に注目

春のセンバツは20日に開幕!


 いよいよ3月20日に開幕する春のセンバツ高校野球。今日11日に組み合わせ抽選会が行われ、1回戦の対戦カードが決まる。

 果たして、今年はどの高校が優勝するのか……。首を長くして開幕を待つ高校野球ファンも多い。

 優勝候補の筆頭は、大阪桐蔭(大阪)だろう。プロ注目の150キロ左腕・高山有希を擁し、強力打線は1番から9番まで切れ目がない。不安のあった守備も、この冬の猛練習で克服。揺るぎない大本命と言えるだろう。

 それに次ぐのが、昨春の優勝校・敦賀気比(福井)、秋の神宮大会優勝・高松商(香川)、そして東邦(愛知)あたりか。いずれにしても、白熱した好ゲームに期待したい、強豪校がひしめいている。


県内屈指の進学校を引っ張るエースに注目


 だが、それ以上に注目したい高校がある。21世紀枠で選出された、長田(兵庫)だ。

 長田高校といえば、兵庫県でも屈指の進学校。神戸高校、兵庫高校らと方を並べる公立の雄で、偏差値は70を超える。

 京大や神戸大といった有名国立大学へも、毎年多数の合格者を出している。まさに文武両道。主な卒業生には、ダイエー創業者の中内功氏(故人)、映画評論家の淀川長治氏(故人)らがいる。

 その長田高校のエースが、園田涼輔だ。MAX140キロの直球とスライダー、カーブ、チェンジアップを駆使し、打たせて取る投球が光る。

 プロのスカウトが注目し始めたのは、昨秋の県大会3回戦・県伊丹戦。8回までノーヒットノーランの快投を演じ、最終的には1安打完封勝利。準々決勝の神港学園戦では3失点で敗れたが、「公立校に、こんな投手がいるのか」とスカウト陣を驚かせたという。

 秋の県大会は4試合・35イニングを投げ、失点は4、奪三振は47を記録。同校51年ぶりとなる県大会8強進出の原動力になった。

 この好成績が認められ、今春のセンバツ出場が決まった。春夏を通じて、甲子園初出場になる。

 1995年の阪神淡路大震災で甚大な被害があった兵庫県神戸市長田区。あれから21年目で、21世紀枠での選出。長田に、これ以上ない吉報がもたらされた。

 長田高校のOB会も、喜びに沸いた。これまでは近くて遠い存在だった甲子園の夢舞台。後輩たちが、そのグラウンドに立つ勇姿を見ようと、早くも大応援団が結成されるという。1回戦から相当な盛り上がりになるはずだ。


甲子園に刻んだ「小豆島高校」の名前


 もう一校、注目したい高校がある。同じく21世紀枠で選出された小豆島だ。

 全校生徒数283人と過疎化が進む中、「練習では生徒の自主性を尊重し、力をつけてきた。生徒減に悩む全国の高校に夢と希望を与えた」という理由で選出された。

 2017年からは土庄高校と合併し、校名が「小豆島中央高校」に変更される。そのため、野球部員たちは「小豆島高校」としての甲子園初出場へ、死にものぐるいで練習した。

 わずか17人の野球部員は、この2月を「素振り月間」に位置づけ、少ない人でも1万スイング、多い人で3万スイングを達成。陸上部員に混じって走力を強化した部員もいたというから面白い。

 この冬の猛特訓で、部員たちの体つきが明らかに変わったという。ぜひとも「小豆島旋風」を巻き起こしてほしいところだ。


 強豪校だけではなく、強豪校をなぎ倒す前評判の低い高校に、ファンは興奮する。全国の高校球児が夢見るセンバツの舞台……。32校の選手たちには、この春も熱い戦いを見せてほしい。
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