コラム

“火の玉ストッパー”が先発へ…藤川球児、13年ぶりの挑戦

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4シーズンぶりに阪神に帰ってきた藤川球児(C)KYODO NEWS IMAGES

抑えから先発への転向は難しい...


 4シーズンぶりの阪神復帰となった藤川球児について、金本知憲監督が開幕ローテーション入りを明言した。

 復帰が決定した昨年末から先発転向を前提に準備を進めてきており、実戦でも韓国の強豪サムスン・ライオンズを相手に2回無失点の好投をみせた。

 昨年所属した高知ファイティングドッグスでは数試合の先発経験があるものの、NPBでは2003年以降の先発登板はない。

 肩の故障をきっかけに、2004年途中でフォームを改造。そこで中継ぎに転向して以来、セットアッパー、抑え投手として最優秀中継ぎ投手と最多セーブ投手のタイトルをそれぞれ2回獲得した。

 2011年には史上初の通算100ホールド・100セーブを達成しているが、先発投手としての勝利は2002年と2003年に1勝ずつ記録しているだけである。

 先発と抑えは準備や気持ちの入れ方が違い、同じピッチャーといっても全くの別物。特に抑えから先発への転向は難しいとされている。


「火の玉ストレート」の復活へ


 最近ではDeNAの山口俊が2014年に抑えから先発へと転向。その年はプロ初完投も果たし、8勝を挙げたが、転向2年目となる昨シーズンは3勝にとどまり、防御率も4.49とパッとしない成績に終わった。

 山口だけでなく、これまでに抑えから先発に転向した投手を見てみると、一時は成績を残しても長くは続かないという例が多い。

 また、山口は2010年シーズン以前にも先発転向へ向けて調整していたことがあった。その年抑えを務める予定だった新外国人選手のオープン戦での不振にともない、開幕直前に抑えに戻るという経験をしている。この状況は、今シーズンの藤川と重なる。

 阪神は昨シーズンまで2年間守護神を務めた呉昇桓が退団。藤川の入団はその前に決定しており、先発転向も呉昇桓ありきの構想だった可能性がある。

 その後、抑え候補としてマテオ、ドリスという助っ人投手を獲得したが、実力はまだ未知数の部分が多い。

 金本監督は3月27日の中日戦で藤川の先発登板を予告しており、2010年の山口のように開幕前ということはなさそうだが、シーズン途中での抑えへの再転向は十分に考えられる。

 いずれにせよ難しいシーズンになりそうだが、どのような起用になろうとも、地元・高知への恩返しの次にすべきことは藤川本人が一番わかっているはずだ。

 復活の「火の玉ストレート」で金本監督を胴上げすることができるだろうか。
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