ペゲーロ、ウィーラー、アマダー
3年連続Bクラスに沈む楽天が、開幕から好調だ。
その要因のひとつに打線が挙げられる。チーム打率.272、49得点、7本塁打はいずれもリーグトップの成績。特に2番・ペゲーロ、3番・ウィーラー、4番・アマダーと続く“外国人トリオ”は迫力満点だ。本来であればこの3人をクリーンナップで任せてもいいところだが、梨田昌孝監督は外国人トリオを2、3、4番と並べている。
その理由について池山隆寛打撃コーチは「元々オープン戦の時に、2番バッターのバントが上手くいかなかったのが原因です」とし、「それだったらバントをせずに打たせてしまおうという考え。3月20日の西武とのオープン戦から今の打順でやってみたらハマった」と2番ペゲーロ、3番ウィーラー、4番アマダーの誕生秘話を明かす。
つづけて池山打撃コーチは「メジャーでは“2番最強説”と言われているけど、打てるバッターを上位に置いた方が、打順が回ってくる機会が多くなるからね」というメリットも説明した。
外国人3人がもたらす効果
現状では2番・ペゲーロは打率.370、3本塁打、10打点と機能しているが、ウィーラーが打率.162、アマダーが打率.143といまひとつ調子があがってこない。ただ、池山打撃コーチは「2番、3番、4番に神経が奪われて、銀次、島内といった後ろのバッターのマークが薄くなり、打てるという効果が生まれている」と話す。
確かに池山打撃コーチが話すように、5番の銀次は9日のロッテ戦でマルチ安打を記録するなど、ここまで打率.355と好調を維持している。6番の島内宏明は打率.200だが、7番の岡島豪郎、8番の藤田一也はともに打率.375をマーク。ウィーラー、アマダーは結果を残せていないが、後ろの打者に好影響をもたらしている。
池山打撃コーチは「今はウィーラーとアマダーの2人が本調子じゃないけど、勝っていく中で調子をあげてくれればいい」と長い目で2人の復調を待つ。
2番から助っ人3人を置くことで、5番以降にも大きな効果をもたらしている楽天打線。昨年までとは一味違う楽天から目が離せない。
(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)