両外国人野手の出来が重要
中日は5日の巨人戦、1点リードの8回に2点を失い今季12度目の逆転負けを食らった。これで5連敗となり、借金は今季ワーストの9となった。
ニッポン放送ショウアップナイターで解説を務める大矢明彦氏は、現状の中日に「メンバーが揃わないので苦しいですよね。とにかく外国人がもっと打たないと…」と指摘する。
中日の外国人野手をみると、ビシエド、ゲレーロが開幕から一軍で起用されている。ビシエドは5日の巨人戦で今季第3号となる本塁打を放ったが、打率.246、3本塁打、9打点。昨季5月5日終了時点では打率.327、9本塁打、24打点の成績を残していたことを考えると、かなり寂しい数字。
ゲレーロは5月に入り、3日と4日の広島戦で2試合連続本塁打を放つなど、復調の気配を見せているが、シーズン通算の成績は打率.237、4本塁打、14打点。守備では失点に繋がるミスを何度も犯しており、かなり不安定だ。不安の守備を補うほどの打撃力があれば良いが、ここまではそれを見せることができていない。
リリーフ陣に不安
大矢氏は「接戦負け、接戦負けとゲーム展開が本当に苦しい」と勝負弱さについても言及している。
黄金期と呼ばれた落合博満監督時代は、リードを守り切る野球を展開。セットアッパー・浅尾拓也、守護神・岩瀬仁紀をはじめ、河原純一、平井正史、小林正人、鈴木義広、高橋聡文といったリリーフ陣で、リードを守り抜いていた。
今季はチーム救援防御率リーグ3位の3.09を記録しているが、数字以上に大事な場面で打たれる印象だ。4日の広島戦は1点リードの8回に4番手・三ツ間卓也が西川龍馬に同点ソロ、新井貴浩に勝ち越しタイムリーを浴び逆転負け。5日の巨人戦も1点リードの8回に、亀井善行に同点打、小林誠司に勝ち越しのスクイズを決められた。
5日終了時点で8回の失点はリーグワーストの17を数える。かつては浅尾という他球団も恐れる絶対的なセットアッパーがいたが、現在はそういった存在がいない。守護神・田島慎二の前を投げる“8回の男”を1日も早く固定したいところだ。
中日は外国人とリリーフ陣だけでなく、若手の育成、先発投手など課題が多い。1つ1つ課題をクリアし、なんとかAクラス入りを果たしたいところだ。
(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)