リーグ最多の41度の逆転勝ち
“逆転の広島”。リーグ2連覇を達成した広島の強さは、“逆転力”がそのひとつに当てはまるだろう。
広島の逆転勝利はリーグ最多の41回。4月13日の巨人戦(東京ドーム)では、4-5で迎えた9回に、代打松山竜平、石原慶幸の本塁打など、打者一巡の猛攻で一挙7得点を奪い逆転勝ち。この試合でニッポン放送ショウアップナイターの解説を務めた山本昌氏は「去年の終盤の強さ、粘り強さが確信に変わって継続している。去年の中盤までは『俺たちスゲエな』というところが、昨年のぶっちぎり優勝を経験して、俺たちの力なんだと確信したものが続いている」と話した。
8月20日のヤクルト戦(マツダスタジアム)では、4点ビハインドの8回に丸佳浩と松山の2ランで同点に追いつき、延長10回にエルドレッドがタイムリー二塁打を放ち、サヨナラ勝ちを収めたということもあった。同日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 広島-ヤクルト戦』で解説を務めた大矢明彦氏は「ちょっとしたきっかけで、負け試合を勝てるチーム。集中した攻撃ができる力がある」と評価した。
救援陣の頑張りも逆転の要因!?
逆転試合が多い要因に、ビハインドゲームで登板するリリーフ陣の存在も大きい。田尾安志氏も「追加点を取られない間に追いつき、追い越している。そうでなかったら、ここまで逆転していないですよ」と分析する。
9回に5点差をひっくり返し大逆転勝ちした7月7日のヤクルト戦(神宮)では、先発の戸田隆矢が5回7失点で降板したが、6回からマウンドにあがった九里亜蓮が2イニングを1失点、8回から登板したジャクソンが無失点に抑えた。
すると5点ビハインドの9回にバティスタ、菊池涼介がソロを放つと、松山がタイムリー、代打・新井が3ランを放ち逆転に成功した。その裏、守護神の今村猛が3人で抑え9-8で勝利した。
ビハインドゲームでも常に逆転の雰囲気を匂わせた広島。最後まで諦めないスタイルが広島の強さだったといえそうだ。
(ニッポン放送ショウアップナイター)