ソフトバンク監督時代の工藤公康氏(C)KYODO NEWS IMAGES

◆ 正力松太郎賞

 今週は正力松太郎賞を獲った工藤公康監督あるいは、王貞治会長のお話などをしたいと思います。

 今年のプロ野球界でペナントレースを盛り上げた最大の功労者に送られる正力松太郎賞という賞があります。これはONをはじめ、本当にプロ野球を盛り上げた主力の選手、監督、コーチなどが手にしていますが、今年の正力松太郎賞はソフトバンクの工藤公康監督に与えられ賞金500万円が贈られました。

 ペナントレースで悔しい思いをした訳で、最後の広島との日本シリーズではそれを憂さ晴らしするように、広島を寄せ付けないで4勝1敗1つの引き分け。特に渾身の投手リレーを見せて広島を振り切った采配が評価されました。

 それからキャッチャーの甲斐という、ニューヒーローを誕生させた事なども買われて工藤監督に正力松太郎賞が贈られたわけですけれど、この賞の選考委員は杉下茂さん、王貞治さん、中西太さん、山本浩二さんらですけれど、自分のチームの監督にこの賞を授与される事については、王さんにも多少遠慮があったみたいなんですが、他のみなさんが工藤監督を推薦するので文句なしに工藤公康監督に与えられた訳です。

 けれど王さんは「工藤が正力松太郎賞に選ばれましたけれど、他の選考委員の方も全員異議なしで決まって本当にほっとしています。良かったと思います」と、自分の事のように喜んでいました。ソフトバンクはこれで、平成になってから王さんに言わせると7回目の日本一になり、これまで6回でトップだった巨人を抜いたと言うのは価値ある事だと思います。王さんってのは、いつでもどっか意識の中にジャイアンツがあるんですね。

◆ 育成と補強の両輪

 王さんの話を続けます。

「巨人のV9時代には、これ以上の記録があります。しかしあの頃は選手、特に自由競争で誰でも獲れたので、強いチームはどんどん強くする事が出来たし、お金のあるチームがいつでも評価に値する戦力を持っていた。しかし今のようにドラフト制度の下、各チーム平等ということになると、自分のところだけ強くなる事は難しい。そんな中で色々考えて苦労して、私としてはソフトバンクというチームはようやく補強と育成のいいバランスが取れているチームになったと思うんです。それで平成で7回日本一になったというのは、そこについてきた勲章だと思うんです。

育成と補強という両輪でチームが強くなってきたなか、今年は故障者が多く出てペナントレース中は困ったんですけれど、大きく戦力が落ちる事はなかった。戦力の把握ができたので日本シリーズの終わりと同時にレギュラークラスを8人、戦力外通告しましたけれど、これはチームの活性化を促すためにも必要な事だと思うんです。

つまりレギュラー8人くらいを切っても、まだ戦力が保てるという、いわゆる豊かなチームになったと思うんです。今年の日本シリーズは千賀、甲斐という、いわゆる育成出身選手が主役になったのは皆さんご存知の通り。色んな意味でチームにスタミナを付けたのは非常に大きい事だと思います。チームを常にいい状態に保つためにはこれが必要だし。そういうことをやれば出来るんだという証拠を見せたと思います。

そして日本シリーズで育成出身の甲斐が最優秀選手に選ばれたのは非常に意義深い事だと思うんです。ただ、ヒットも少ないし打点もない選手が守りの要としてMVPを取ったということは次の連中に与えるという意味でも、チャンスがあったなと言う事で大きなことだと思います。

9回最後の守りという一番大事な時に変えられるキャッチャーがMVPというのもおかしいんですが、発展途上の選手という意味では、良い勲章を貰ったと思います。まだ完全なキャッチャーとして足りない部分はいっぱいあります。しかしこういうことを経験して甲斐はさらに伸びていく。甲斐を追うキャッチャーたちも出て来る。これがチームの厚みに繋がってくると思います。

それにしても甲斐をMVPにしてくれた方ですね、NPBコミッショナー事務局の方に、本当に感謝したいと思います。とにかくペナントレース第2位、日本シリーズ優勝、甲斐が最優秀選手、全部完全という訳にもいかなかったんですが、今年はこれでいいシーズンオフを送れると思います」

 ホークスの王会長は今申し上げたように今シーズンを振り返り、いつもこの話をしているようですけれど、色々故障など嫌なことも多かった。そして優勝できなかった。西武を抜けなかったというのは、王さんの頭の中のどこか残っているのではないかと思います。

(ニッポン放送ショウアップナイター)

※この原稿は11月27日に収録されたものを再構成したものになります。
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