ニュース 2019.01.17. 12:19

DeNA筒香選手が「野球の未来」へ向けてメッセージ、堺ビッグボーイズ「アグレシーボ体験会」



この後の報道陣との質疑応答でも、筒香選手は明確な意見を述べた。

――野球界は重い腰で動かないが、少しでも変わったという実感はありますか?
プロ野球界を通じた体験会が増えているのではないかと思います。でも体験会、野球教室は増えたけれど、指導者の方はあまり変わっていないという現実があります。野球を楽しみたいという子が入ったときに「思っていたのと違う」ということになります。やはり指導者の方が変わらなければと思います。

――今日の体験会でコーチの方がホームランを打とう、と言っていましたが?
強い打球を打つことが楽しさにつながりますし、細かいことを言われずにフルスイングをしていた子供が、のちのちそれが役に立ったというケースがかなり多いと思います。小さいころから細かいことを詰め込みすぎると、小さくまとまってしまいがちだと思います。日本にスーパースターが出ないのはそのためだと思います。

――なぜそうなると思いますか?
言い方は悪いですが、いちばん感じるのは指導者の自己満足。ストレスを発散しているのではないかと思うこともあります。勝つことが常に優先されるので、姑息な手を使って勝ちにいったりしても子供たちの将来のためになりません。いちばん勝ちたいと思うのは、選手ではなく監督やコーチだからだと思います。

――甲子園で一人の投手が投げ切ったりしますが、そういう姿を見てどう思いますか?
いちばん印象的なのは、外国人選手の反応です。ベイスターズのロッカールームでも甲子園のテレビが流れていることがありますが、外国人選手は「こいつら潰れてしまうぞ、クレイジーだ」と驚いています。

――新潟県高野連では「球数制限」を導入しようとしていますが?
そうやってルールを変更しないと、みんなやってしまうと思うので、ルールを変えて子供たちの将来を守るのが大事なのかなと思います。


現役選手でありながら「野球の未来」を真剣に考えた筒香選手のメッセージ。
野球界はいろいろな問題を抱えている。変革はまさに「待ったなし」である。
(取材・写真:広尾晃)


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