ニュース 2019.06.19. 18:28

「将来」にフォーカスするドミニカ、「今」にフォーカスする日本(後編)


■金属バットをやめるという選択肢も


どうしても「球数制限」の導入を決められないのであれば、次善の策があります。
それは高校野球の金属バットの使用をやめて、木製バットに戻すことです。それをするだけで投手はかなり救えます。
「球数制限」の目的は投手の肩ひじをまもることです。木製バットや木製同様の低反発金属バットを使えば、球数は自然と減ります。打者の攻め方も変わり、ロースコアになります。人数が少ないチームでももう少し有利に戦えるようになります。
こうして考えると、日本は極端に打者が有利な状況で野球をしていることが分かります。しかも投手は炎天下のマウンドに立っています。それを少しでもイーブンな状態に戻すことが必要なのです。

ドミニカ共和国の野球は「子供の将来のため」という考え方が、貫かれています。日本の野球もその方向で理念を変えていく必要があるのではないでしょうか。(取材・写真:広尾晃)



阪長友仁氏
新潟明訓高校時代に甲子園に出場、本塁打も記録している。立教大学硬式野球部では主将も務める。その後、一般企業勤務を経て、世界の野球の現場をつぶさに見て、学び、指導者としての見聞を広める。現在は堺ビッグボーイズのコーチとして野球少年を指導。特にドミニカ共和国の野球指導の優秀さを日本に紹介している。

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