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強豪私学の野球部OB監督が、屈指の進学校・北野で選手たちに伝えたいこと

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 昨年春から北野高野球部の指揮を執る渡辺健士監督は、120年を超える野球部で、初めての北野校OB以外の監督だ。出身は大阪府だが、高校は春夏計10度の甲子園出場の鹿児島の強豪・神村学園。二塁手として3年夏に甲子園を経験している。千葉の大学を経て地元での教員を志し、晴れて府立校の教員となった。




 「高校時代はバリバリの私学で野球をやっていたので、大阪の公立校はどんな感じなのかなと。そこに興味がありました」。


 大学卒業後、最初に赴任したのが、のちに17年夏に大阪桐蔭を府大会決勝で最後まで追いつめ準優勝した大冠だった。100人を超える部員をベテランの東山宏司監督が束ね、その傍らで指導に関するノウハウを学んだ。数種類のバットを使ったスイングや練習での一体感など、自身が高校時代に感じた強豪校の空気を感じた。当時は日体大に進んだ吉田大喜投手(2019年ヤクルト2位指名)が在学し、注目校としても数えられていた。「公立校でもここまでやれば強豪と戦えるんだなと感じました」と府内の“公立の雄”で学ぶことは多かった。

 大冠以上にカルチャーショックを受けたのが5年後に転任した北野だった。「自分が北野に行くと聞いた時、“自分みたいなのが北野に行ってもいいのかな”と思ってしまいました」と渡辺監督自身も恐縮した。府内有数の進学校。「北野は国公立大にばかり行くような生徒がいる学校だと、自分で勝手に決めつけていたので…。大冠と北野はスタイルが全然違うし、自分の高校時代とギャップを感じました」。

 赴任して最初は部長となったが、前監督から、あることを告げられた。

 「“渡辺君、あまり教えすぎんとってな”って。自分は教師なのに、教えなくていいの? って。最初はその言葉の意味を深く理解できませんでした」。

 教えないまま野球をどう指導するべきなのか。ただ、在任の指導者陣と一緒にグラウンドに立ち続けていくうちに、徐々にその言葉の意味を理解できるようになった。

 「要所でアドバイスをすればいいということです。こちらが視点を変えて色んなアプローチをしながら、声掛けをすればいいんだなと。この言葉には色んな意味がありました」。





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