名門チームが与えた衝撃
ショウアップナイターファンクラブの皆さん、ご機嫌いかがですか、深澤弘です。さて今週は、アメリカ大リーグの話題をお伝えしたいと思います。
MLBでは、昨年のオフから今年のシーズンオフにかけて、キャッチャーのサインを盗む、いわゆる「サイン盗み」が物議をかもしました。非常に旧式な話題ですけど、アメリカ球界は殺伐とした雰囲気だったそうです。
しかも、そのサイン盗みをやっていたのが、強打のアストロズという事で、野球ファンのショックは非常に大きかったみたいなんですね。いろいろ調査したところ、サイン盗みは事実でした。特に興味深いのは、選手は否定しても、球団の職員などが『やっていた』『見た事がある』と言って、結局全部バレてしまうこと。
コミッショナーが調査をしたところ、アストロズのサイン盗みは、1試合や2試合ではなく、全容が明らかになりました。『あの強打線は一体、何だったんだろう』と、アストロズに対する不信感は拭いきれないものがあります。今年はそんな事はないと思いますけれど、他の球団も……という噂もね……。
アメリカに限らず日本の投手もそうですが、あれだけ色々な球種のボールを投げると、打者はひとつの球種に絞って打つことは難しい。次に来る球種が解れば打ちやすいと思いますが、かといってサイン盗みをやって良いというわけではありません。非常に由々しき問題ですね。
今回は、ヒューストン・アストロズがやって、名門のボストン・レッドソックスもやっていたんじゃないか、という調査結果が出ています(※現地時間22日にMLBが限定的だが行われていたという調査結果を公表)。打てないチームや、最下位のチームがやっているならまだしも、アストロズやレッドソックスは、ファンも非常に多いチームだけに、大きなショックですね。
アストロズのジェフ・ルーノー前GMは、MLBから1年間の職務停止を命じられ、チームからは解雇されました。監督だったA.J.ヒンチも、把握はしていたということで解任。代わりにダスティ・ベイカーが新監督になりましたね。
アメリカのいくつかの報道によると、サイン盗みの黒幕はカルロス・ベルトランだったと。電子機器による不正のシステム作りを誘導したということで、罪は大きいですね。メジャー20年間で、打率.279、435本塁打、1587打点という輝かしい記録を持った人が、これで全てをなくしてしまいました。おそらく、将来の野球殿堂入りも難しいでしょう。
日本でも1973年、南海で似たような事件がありました。野村さんがキャッチャー(兼任監督)の時です。ドン・ブラッシングゲーム(ブレイザー)という、非常にクレバーなコーチの下で噂があり、広島でも噂が立ちました。本当にやっていたかどうかはわからなかったんですが、『でもやってるだろう』という事で、12球団が集まって、以後、絶対止めようという事で、現在に至っています。
もうやらないとは思いますが、アメリカでもそんな事があるものなのだと思いました。
(ニッポン放送ショウアップナイター)
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