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「理想の高校野球」を求めて、大阪わかば高校川村大輔監督の挑戦

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野球をしたい子が選んでくれる学校に




選手への接し方はどうだったのか?

「子どもたちがうまくなりたいと思っているのが大前提ではありますが、なるべく生徒の様子を見守りつつ、一方的な指導はしないようにしていました。4、5年前までは違和感なくやっていたのですが、ここ1、2年は戦績がともなわないこともあって少し迷い始めていました。

門真なみはや高校は、2017年度から普通科総合選択制を総合学科へ改編したのですが、その頃から入部してくる生徒の質が変わったんですね。

野球がしたいから高校に来ている子だけじゃなくて、半分くらいの子が、学校に来たら野球部があったら入ったという感じになってきた。中には野球に対して多くを求めていない子も野球部に入ってきている。

中学時代、部活やボーイズなどで野球をやっていた子だけではなく、中学校の途中で野球をやめたり、他の競技に転向したり、中には中学までは手が出せなかったけどやっぱり高校では野球がやりたいと、様々な子が入部してきました。

そんな子も限られた時間で野球を好きにさせたり、うまくしたりする必要がある。

もうちょっと積極的に言ってあげないと、子どもたちもわからないことが多いのではと感じ始めたんですね。コーチングとティーチングのバランスの問題があると思うようになりました」

門真なみはや高校での指導を振り返ってどう思うか?

「年度ごとの子どもたちのレベルにもよりますが、戦績だけで言うとベスト8、ベスト16を目標に立てることが多かったです。指導でいうと、上手い・下手はおいておいて、『野球したい』と思う子が選んでくれる学校になりたいという目標を持っていました。僕が退任した時点で、新2年生は15人、新3年生は12人でしたが、もともと女子が多い学校で男子生徒は1学年80人くらいだったので、約5人に1人くらいは野球部を選んでくれたことになります」

部員2人の高校に赴任


そして4月から大阪府立大阪わかば高校に赴任した。この高校は府立勝山高校の校地に4月から開校した多部制単位制の学校で、2年、3年生は勝山高校生、今年度入学の生徒は大阪わかば高校生だ。現在の野球部員は勝山高校の2年生の2人だ。

「公務員ですから、転勤があることは予想もしていました。新型コロナ禍の最中に着任したので、再登校が始まった6月になってから初めてちゃんと話ができ、6月中旬から練習できるようになりました。

彼らはアルバイトをしています。その中で週どれくらい練習できるか、そして何を目指すのか、ゆっくり話をしました。2人しかいなければ連合チームということになりますが、彼らは来年夏の地方大会には単独チームで出たいと希望しています。2年生の中で残りの7人集めることができたらすごいとは思いますが、今のところそのめどはたっていません。

2人のうち1人は経験者でそこそこできますが、1人は高校から始めたのでキャッチボールから指導しています。グラウンドはかなり広いので、ノックやバッティングをしたりしています。

僕は3年生まで続いたら一度くらい試合というものを体験させてあげたいと思っています。そして、かき集めてでも、投げたり打ったり走ったりと試合の面白さを経験してほしい。ただ新設の大阪わかば高校には野球部は立ち上がっていないので、新設校に切り替わった時点で野球部はなくなりそうです。寂しい話ですね」

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