ニュース 2020.12.02. 18:51

Hondaが11年ぶりに決勝進出!開田監督「選手が成長しているのをすごく感じる」

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セガサミー戦で決勝の満塁本塁打を放ち、雄たけびを上げる佐藤。投手陶久=東京ドーム(C) Kyodo News
第91回都市対抗野球大会 準決勝
●セガサミー 2 - 6 Honda ○※延長10回タイブレーク

 Hondaとセガサミーの準決勝は、延長10回タイブレークの末、Hondaが6-2で勝利した。

 力強いストレートとカットボールでテンポよく打ち取るセガサミーの右腕・草海と、変化球を低めへ丁寧に集めるHondaの左腕・東野で、立ち上がりから投手戦の様相を見せる。試合が動いたのは3回表。Hondaの先頭、7番・鈴木が、草海の甘く入った高めのスライダーを捉え、右翼席へソロ本塁打を放ち先制する。

 5回まで東野の前に2安打無得点と抑えられていたセガサミーだったが、6回裏に反撃。一死走者なしで補強選手の3番・小野田(東京ガス)が初球を捉えて左翼席へのソロ本塁打で同点に追いつく。さらに続く4番・根岸が逆方向へ弾き返し、右翼席へのソロ本塁打で勝ち越しに成功。2者連続本塁打で逆転したセガサミーが主導権を握った。

 6回まで2安打1失点と踏ん張った先発・草海に代わり、セガサミーは7回から補強選手の左腕・三宮(明治安田生命)が登板。その7回表、Hondaは二死一・二塁のチャンスを作り、8番・檜村が泳ぎながらも左前打。二走・辻野が突入するも、セガサミーの左翼手・本間が好返球を見せ、本塁憤死。好機を逸した。

 それでも、9回表、執念を見せたHondaは、8回途中から登板した抑えの陶久から敵失を足掛かりに1死二・三塁のチャンスを作る。セガサミー西田監督は8番・檜村を申告敬遠し、1死満塁。ここで9番・千野が左犠飛を打ち上げ、ついにHondaが2-2同点へと追いついた。

 試合は9回で決着がつかず、延長10回、1死満塁、選択打順で開始するタイブレークへ。

 Hondaは10回表、3番・井上からスタートするも、セガサミー・陶久の前に一邪飛に倒れ、二死満塁。しかし、続く4番・佐藤が陶久の低めの球を捉え、打球速度180キロの大飛球が中堅バックスクリーンに吸い込まれた。父はダイエー・ヤクルトで活躍した佐藤真一氏(来季からヤクルト2軍外野守備走塁コーチ)。父を彷彿とさせる勝負強い主砲の劇的な満塁本塁打でHondaが6-2と勝ち越した。

 延長10回裏は、3番・小野田から始まるセガサミー打線を、8回から登板の4番手・福島が2者連続三振で退け、Hondaが2009年以来、11年ぶりに決勝の舞台へ進んだ。

▼ Honda開田成幸監督
「やっぱり最後まで選手があきらめずに強い気持ちをもって戦ったことが9回の同点につながった。1試合1試合、選手が成長しているのをすごく感じる。(決勝満塁本塁打の)佐藤は長打が打てる打者。相手に対しても怖い打者だと思っている。そういう意味ではしっかりと自分のフルスイングをできるように準備はさせている。きょうはそれが1打席目からできた。(タイブレークは)都市対抗前、11月にオープン戦で2度ほど、それこそセガサミーさんとやらせていただいていた。何かしらの策という形は特には考えていなかったが選手が経験し、準備をしておくことがすごく大事だと思っていたので。いざ本戦の舞台でいきなりタイブレークの打席に立つのも選手にとっては難しい条件になる。決勝戦ではあるが、選手に伝えることは、これまでの試合と同様に、自分たちの野球ができるようにしっかり準備していこう、という話をしたい」

▼ Honda佐藤竜彦外野手
「8回のチャンスを活かせなかったので(二死一・二塁で空三振)、今度こそは打ってやろうという思いで打席に入った。多分ストレートだと思う。(打った瞬間)入ったな、と思った。強いスイングができれば詰まったとしてもヒットにはなるし、もちろん芯に当てるといい打球が打てる。確率的にもフルスイングは信条というか、僕のプレースタイル。少しチームが劣勢になっていながらも何か起こるんじゃないか、というチームの雰囲気は予選の時からすごく出ていたので、今回も何かあるんじゃないかと思っていた。(父・真一氏は)たぶん、きょう来ていると思う。読みであったり、割り切りの部分とかは、実際教えてもらったことはないが、すごく見て感じているので、背中を見て学んだ感じ。(この日、4番としての姿を)見ててくれたかなと思う」

(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)
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