ニュース 2021.02.02. 20:21

“勝負の3年目”ロッテ・山口「バッティングでアピールして勝つしかない」

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ファーストの守備にも挑戦中のロッテ・山口航輝[提供=千葉ロッテマリーンズ]

初の一軍キャンプ


 「今年は勝負の年だと思ってやっています」。

 オンラインで約1年ぶりにロッテ・山口航輝を取材して、言葉だけでなく、その表情から今季にかける思いがひしひしと伝わってきた。

 プロ1年目はキャンプ初日の紅白戦で、センターの頭を越す二塁打を放つも、その後の一、二軍のメンバー振り分けで二軍となり、2年目の昨季は『左足距骨後方骨折』により二軍スタートだった。プロ3年目で初めて、春季キャンプ一軍スタートとなった。

 一軍の首脳陣が見守る中で初めての一軍キャンプ。「いつもと変わらないようにやろうと思って練習していますが、(一軍首脳陣に)見られているというのもありますし、少し気持ちが入るというか、(気持ちが)変わってはいけないですけど、力が入ったりすることは多少あるのかなと思います」と話す。

 このキャンプでは「バッティング、長打力でアピールしようと思ってやっています。そこをしっかりアピールしたい」と力を込めた。


打撃フォームを改造


 昨季はファームでチームトップタイの7本塁打を放った。ただ昨季のファーム映像を見ると左足をすり足気味に打っていた構えが、フェニックス・リーグでは左足をあげて打っているように見えた。

 それについて山口は「フェニックスから打撃フォームを変えて、足をあげて打つようになりましたね。タイミングというのは、しっかり取れているなというのはあります。新しい形でフェニックスに入って、1カ月しっかり打てたと思うので、よかったかなと思います」と手応えを掴む。

 左足をあげて打つようになったきっかけについては「自分の中で飛ばしたいというのがありました。そのなかで、長打というのを増やしたいと考えたときに、何か変えてみようと思い、今まで野球を始めた頃からすり足で打っていたのを、足をあげて打ってみようかなと。少し練習してフェニックスに入って、そのなかでいい形で打てました」と教えてくれた。

一塁の守備に挑戦


 山口といえば、外野手登録ではあるが、「両方守れた方が選手としての幅が広がる」と首脳陣から言われ、昨年11月のフェニックス・リーグからファーストでも出場している。

 そのファーストの守備については「高校のときに少し守ったことがありますけど、そんなに甘くないですし、難しい。わからないことだらけなんですけど、やるからにはいっぱい練習したい」と口にする。

 外野のポジション争いが“熾烈”なだけに、ファーストを守れれば出場機会も増える。昨年は和田康士朗が代走で活躍すれば、藤原恭大も10月に新型コロナウイルス感染で離脱した選手の代替選手として一軍に昇格し、先頭打者本塁打を2本放つなど存在感を見せ、そのまま一軍に定着した。他の選手たちが一軍昇格、一軍練習に参加する中で、山口は一軍昇格することができなかった。

 当時の心境について「活躍していてすごいなというのは見ていて思いましたし、悔しい思いの方が強かった。あの時期に上がれなかったというのが、今まで野球してきたなかで一番悔しいといっていいくらい悔しかった。試合を見ていても出たいなという気持ちもありましたし、もっと練習して自分のレベルをあげないと、と思いました」と振り返る。

 だからこそ、今年こそはという思いは強い。「オフに入るときに2、3キロ落としてキャンプインしようと決めていた」と、オフは怪我をしないからだを作るために体脂肪を落として筋肉量をあげ、体重を92、3キロにした。自主トレを続けるなかで、一軍キャンプの知らせが届き、「そこでも気合が入りましたし、本当にこの1年が自分のなかで勝負だなとも思います」と語った。

 ただ、ファーストには井上晴哉、外野もレギュラー候補が多く、競争に勝ちポジションをモノにするのは至難の技。他の選手と“差”をつけるためにも、やはり山口は「今のところではバッティングですかね。守備とかも経験が浅いですし、いろんなことがわかっていない状態。本当にバッティングでアピールして勝つしかない。バッティングで勝負したいなと思います」と決意を述べた。

 チームを見渡しても主力に左打者が多く、右打者は貴重な存在。それに加えて昨季は25歳以下の右打者は、パ・リーグ6球団のなかで唯一0本塁打だった。“右”打者不足、“右”の長距離砲不在、この2つの課題を克服するためにも、山口の成長は絶対に欠かせない。

 「左が多くて右打者が少ないというのがあって、チャンスかなというのもありますし、右バッターとしてチームを引っ張っていけたらなと思います」。

 “3年目を飛躍のシーズン”にするためにも、春季キャンプ、練習試合、オープン戦で結果を残していく必要がある。昨年は和田が育成選手でありながら、楽天モンキーズとの国際交流戦で本塁打を放つと、その後の練習試合、オープン戦では持ち味の“足”で存分にアピールし一軍の切符をつかんだ。

 「今年に関してはそこ(一軍)を目標にやっているので、開幕からいけるように。そのためにも、オープン戦が大事になってくる。そこでしっかり結果出して、その先に開幕一軍があればいいなと思います」。山口が話すように、打って打って打ちまくれば、開幕一軍も見えてくる。

取材・文=岩下雄太

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