ニュース 2021.02.17. 17:31

コロナで試合が少なかった6年生のために、「子どもが主役」の独自大会

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新型コロナウイルスの影響により、多くの試合の機会を奪われた6年生達。そんな彼等に小学生最後の試合の機会を作ってあげたいと、小金原ビクトリーが松戸市内のチームに声をかけて『渋谷旗』という大会が開催されることになりました。ある特別ルールで行われるこの大会、一体どんな大会なのでしょうか? 松飛台メジャーズ 対 小金原ビクトリーの試合会場に足を運びました。




『渋谷旗』は例年に比べて公式戦が少なかった6年生のための大会。そのためベンチ入りは6年生のみ(6年生が9人揃わないチームは連合チームでエントリー)。打順、ポジションを決めるのはもちろん、試合中のサインも子どもが出します。監督やコーチはコーチャーは務めますが試合中の指示は原則禁止。中学入学を控えたこの時期、単に勝ち負けを競うことを目的にするのではなく「子どもたちが自分で考える」ことを目的にした大会になっているのです。



先制したのはメジャーズでした。1回表、二死満塁のチャンスからレフト前に落ちるヒットで2点を先制。この場面ではレフトを守る我妻昇馬君のポジションが少し深いように見えました。普段の試合であればベンチから守備位置の指示が出ていたかもしれません。
1回の攻撃が終わると、ビクトリーの高橋雄太監督は「レフトの昇馬は9月からチームに入ったばかり。(経験がないからこそ)周りの子達が指示してあげないといけない場面でしたね」と振り返ってくれました。

3回裏、今度はビクトリーの反撃。9番バッターがセーフティーバントを試みアウトになると、続く1番バッターも初球をセーフティーバント。今度は見事に成功して塁上でしてやったりの表情。2人続けてセーフティーバントという意表を突く作戦も、もちろん子どもの判断で行われたもの。その後、チャンスを広げると4番のタイムリーで1点を返し、スコアは2−1に。

4回表、メジャーズの攻撃。二死走者なしから5番打者が見事なフルスイング。打球はぐんぐん伸びて初回に続いてレフトの我妻君の元へ。



しかしボールは必死に伸ばしたグローブのわずか先を越えていき、転々と転がっていきます。必死に走ってボールに追いつき、ぎこちないフォームで懸命に中継選手にボールを返す我妻君。そのボールがミスなく繋がり、ホームに滑り込んだ打者走者を間一髪でタッチアウト。追加点を許さないビッグプレーになりました。このプレーには見守った父兄、ベンチのお父さんコーチたちからも大歓声が沸き起こりました。
「ナイス返球!」と仲間たちから次々とグータッチで迎えられた我妻君は興奮覚めやらぬ表情で「暴投にならなくてよかった」と安堵しながらも、「あとちょっとで捕れたのに」と悔しがっていました。



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