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オリックスがロメロの“代打の代打弾”で総力戦を引き分ける「負けなかったと思って」

2021.05.04 14:00
埼玉西武ライオンズ 6 終了 6 オリックス・バファローズ
メットライフ

パーフェクトなスイングと自画自賛


 オリックスは〝借金返済〟のかかったメットライフドームでの西武戦に先手を取りながら逆転を許したが、8回に代打の代打として起用されたロメロが、オリックス復帰後初安打となる同点2ラン。9回には両チームともに勝ち越しの好機を作ったが、互いに譲らず引き分けた。

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 打った瞬間、西武ファンで埋まったスタンドが凍りついた。西武・小川龍也のカウント1-0からの2球目、128キロの変化球は舞い上がり、白いメットライフドームの天井に沿って、左翼上段に吸い込まれた。

 1年間、在籍した楽天からオリックスに戻って、3試合目。初戦の5月3日のソフトバンク戦では、3三振。この打席まで安打はなかったが、初めての安打がチームの窮地を救う特大の2ランとなった。

 両チームともに総力戦だった。7人の投手をつぎ込んだオリックスに対し、西武は9人を投入。その中でも、勝負の駆け引きが顕著に表れたのがロメロの場面だった。2点を追う8回、先頭の紅林弘太郎が6番手の宮川哲から右前打。オリックスがT-岡田を代打に告げると、西武ベンチは左腕・小川にスイッチ。すかさずオリックスは代打の代打にロメロを指名。この策がズバリと的中した。

 「打ったのはシンカーだと思う。浮いてきたボールをしっかりとスイングしようと思っていた。パーフェクトなスイングをすることが出来た」と自画自賛のロメロ。オリックス1年目の2017年は開幕4番に座り、1号から4試合連続本塁打をマークするなど、26本塁打。18年は25本塁打、19年は18本塁打と実績は残したが、故障がちなこともあって契約は延長されず、昨季は楽天に所属し24本塁打を放った。

 昨年は特に決定打を欠いたことから、再契約し2年ぶりの復帰となった。中嶋聡監督は、これまで「ケガが怖いから、せかさずと言いながらも、せかしながら」ロメロがメンバーに加わることを待ちしていただけに、「一発目があの場面で出るのが、彼のすごさ」と、劇的な一発に脱帽していた。

 打線は、「1番」で起用した宗佑磨が、1回から4連続四球を選んでチャンスメイク。「3番」に座った吉田正尚は3回に勝ち越しとなるソロを含め4安打。二塁打、本塁打、安打、内野ゴロときて、9回はサイクル安打の期待もかかったが、投手急襲の内野安打で出塁。「周りは騒いでいたが、僕の確率では三塁打は低いので」と、吉田正にサイクルの意識はなかったという。

 「ほんとに総力戦でした。チャンスは互いのチームにあったが、しのぎ合ってこういう試合になった。負けなかったと思って明日はやります」と締めた中嶋監督。一気に借金返済とはいかなかったが、故障から復帰した2年目の村西良太のほか、K-鈴木も力強いボールを投げて、中嶋監督を満足させた。5日は、エース山本由伸で、すっきりと決めたいところだ。


取材・文=北野正樹(フリーライター)
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