ニュース 2021.06.13. 19:22

“王者”オリックスは交流戦サヨナラ締め 指揮官「上にしがみついていくだけ」

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交流戦を制したオリックス (C) Kyodo News
2021.06.13 13:00
オリックス・バファローズ 9 終了 8 広島東洋カープ
京セラD大阪

合言葉を胸にV打「みんなの気持ちが打たせてくれた」


 前日に11年ぶり2度目の交流戦優勝を飾ったオリックスが、最終戦もサヨナラ勝ちで勝利。引き分けを挟み6連勝で貯金を「3」に増やした。また、楽天が阪神に敗れたため、首位とのゲーム差は「2」に縮まった。

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 これが勢いというものか。9回、抑えのK-鈴木の乱調などで3点差を追いつかれた8-8の同点で迎えた9回。3四球で得た二死満塁からT-岡田が、開幕から22試合連続無失点の広島の守護神・栗林良吏から右前打を放ち、劇的なサヨナラ勝ち。

 「今まで失点がないことは知っていた。映像で見てもいい投手。甘い球は初球から行くぞ、と思っていた。抜けたのは分かったが、ライトゴロにならないように、思い切り走った」と声を弾ませたT-岡田。サヨナラ打は、前回、交流戦で優勝した2010年以来。終盤の粘りについて、T-岡田は「追いつかれたが、監督が言う『最後まであきらめない野球』を合言葉にやってきた。みんなの気持ちが打たせてくれたと思う」と、チーム一丸となった勝利であることを強調した。


好調支える打線の意識


 終盤にもつれたゲームだが、序盤にも勝負強さを見せたオリックス。先発の増井浩俊が広島・菊池涼介に先頭打者本塁打を浴び、一死後に3番・小園海斗に中前打を許す苦しい立ち上がり。4番・鈴木誠也の二ゴロを安達了一がファンブル(失策)し、続く坂倉将吾の二ゴロも安達がはじき併殺を逃して広げたピンチに、曾澤翼に左中間2点二塁打を許し、いきなり3失点。

 しかし、その裏、四球の先頭・福田周平を一塁に置いて、4番・杉本裕太郎が12試合ぶりの13号2ランを放ち、たちまち1点差に。「打ったのはカットボール。試合前に山岡(泰輔)投手からバッティングを教えてもらったら打てました」と、会心の一発を振り返った。

 増井は2回にも小園に適時二塁打を浴びて4点目を献上したが、3回に集中打で一気に逆転する。

 無死から紅林弘太郎、福田が連打。宗佑磨の投前バントが野選を誘い、満塁から主砲・吉田正尚が初球を中前に適時打。杉本も投手強襲の内野安打で続き同点に。ロメロの2点タイムリーで勝ち越しに成功し、二死後、伏見寅威が中前打を放ち2点を追加。この回、打者10人で6安打6得点で試合をひっくり返した。

 吉田正が「打ったのは直球。満塁のチャンスだったので、初球から積極的にいこうと思って打席に入った」と言えば、勝ち越し打のロメロも「高めに甘いボールが来れば思い切って振っていこうと打席に入った。浮いてきたボールをしっかりととらえることが出来た」と積極的な打撃を強調した。

 交流戦前から、打者が後続につなぐ打撃を心掛けてきたことが、打撃好調の大きな要因でもあるが、この日も伏見が「打ったのはフォークボール。みんなでつないできたチャンスだったので、自分もその勢いに乗っていけるようにと思って打席に入った」というように、つなぐ意識が好結果を生んでいる。T-岡田も「(サヨナラの場面は)みんな打ちたい気持ちを(抑えて)つないでくれた。みんなで作ってくれたチャンスだから、僕が決めると思った」と語る。


指揮官「まだ半分もいっていない」


 中嶋聡監督は、「本当に打撃陣に感謝する。(先頭)福田の四球と宗の送りバントは大事な場面で大きい。(代打で四球を選んだ)AJ(ジョーンズ)もボールをよく見てくれた。ロメロも打ってくれたし、AJが打ってくれたら、この打線はもう少し厚みが出る」と、打撃陣を評価した。

 一方、この日は、抑えの平野佳寿をベンチから外し、9回はK-鈴木に託したが、後を継いだヒギンスも含めて逃げ切りに失敗。「その辺でもたついているのは、スキのあるチーム。3点差で向こう(相手チーム)があきらめてしまう形にしたい。後ろが出てくれば『負けだ』と言う感じにしたい。(K-鈴木は)3点差でいってポンポン打たれ、ヒギンスも8回はいいのに9回は…」と嘆いた中嶋監督。

 楽天が阪神に5-6で敗れたため、パ・リーグ首位とのゲーム差は「2」に。T-岡田が「まだまだ試合がある。143試合終わった時に一番上にいることが大事。とにかく1試合、1試合全力で戦っていくだけ」と言えば、中嶋監督も「まだ半分もいっていない。うちは最下位からのスタート。上にしがみついていくだけ」と、一喜一憂せず一戦必勝の姿勢を強調した。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)
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