ニュース 2021.11.09. 06:30

オリックス・安達が「脇役」に徹して日本一を目指す

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オリックス・安達<写真=北野正樹>

最終戦では値千金の2ランスクイズも


 オリックスの今季最終戦となった10月25日の楽天戦(楽天生命パーク)。残り試合の多いロッテに「負けることが出来ない」というプレッシャーをかけるためにも負けられない一戦で、9回に2ランスクイズを決めた安達了一。守備範囲の広さや堅実な守りで長年、遊撃の定位置を守り、打ってもボールに逆らわない巧打の33歳のベテランが、「僕は本塁打を打つ打者につなぐ脇役」と、チームプレーに徹し、日本一に挑む。

 ビッグプレーが飛び出したのは、2-0で迎えた9回一死二、三塁。打席の安達は、カウント3-1からブセニッツの155キロの高めのストレートを三塁側にスクイズバント。三塁走者の佐野晧大ばかりか、好スタートを切った二塁走者の後藤駿太も本塁を陥れる見事な2ランスクイズだった。9回のマウンドに登るエース・山本由伸には十分すぎる追加点。勝利を決定づけ、25年ぶりのリーグ優勝も引き寄せた。

 「マジか。ここで来たか」と、サインを受けた瞬間、思ったという安達。「普段から『スクイズは勘弁して下さい』と(中嶋聡)監督に言っていた」というのがその理由。バントが苦手なわけではない。2020年9月6日には、楽天戦の同じグラウンドで、プロ史上44人目の200犠打を達成している、スペシャリストだ。

 安達は「1点が欲しい場面。集中してやりました。最高のプレー。(今季は)いい打点を稼げました」と笑顔で振り返った。

 難病指定の潰瘍性大腸炎と付き合い、休養日を設けながらペナントレースに参戦。今季は2年目の紅林弘太郎に遊撃を譲る形で、二塁にコンバート。それでも、今季は100試合に出場した。

 2018年(140試合)以来、3年ぶりに100試合以上の出場を果たした。321打数83安打、打率.259。本塁打は新人の12年以来の「0」だが、「本塁打はいらない。打ちたいが、そんな打者ではない。エンドランなど、チームプレーが多いので、そちらをしっかりと頑張りたい」と、意に介さない。「僕は、本塁打を打つ打者につなぐ、脇役なんで」と、自分の役割を心得ている。

 歓喜の優勝から約2週間。「まだ、あんまり実感がない」という。ロッテの敗戦を本拠地で待つ形で優勝を迎えたことも一因といい、「思い描いていた優勝とは少し違った。次はCS、日本シリーズで(胴上げを)やりたい」と意気込む。

 10日からは、『2021 パーソナル クライマックスシリーズ パ』が始まる。「ここまで来れば、誰が出場しても同じ。気持ちだけです」と控えめながら、「(首脳陣とは)話はしていないが、フルで行くつもり。ナイター・デー(ナイターの翌日、デーゲーム)でないから、体は大丈夫」。フル出場し、いぶし銀の働きでチームに貢献するつもりだ。


文・写真=北野正樹(きたの・まさき)

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