ニュース 2021.11.14. 10:00

春の安田、夏の藤原、秋の山口と佐藤…若鴎よ、来季こそレギュラーを掴め!

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ロッテ・安田尚憲

2年連続の2位


 シーズン最終盤までリーグ優勝を争いながら悔しい結果に終わったロッテ。2年連続2位に入り年々チーム力は上がってきているが、あと一歩のところでリーグ優勝に届かなかった。

 選手個々を見れば、荻野貴司は全143試合にトップバッターとして最多安打、盗塁王、3番を打つ中村奨吾も打率.283、9本塁打、67打点、レアードはリーグ2位の29本塁打、95打点、マーティンがチーム2位の27本塁打、75打点、さらに“代走の切り札”として起用されることの多かった和田康士朗も盗塁王に輝いた。

 投手陣も小島和哉がチームトップの10勝、岩下大輝が8勝、石川歩と美馬学が6勝、救援陣も国吉佑樹、佐々木千隼、益田直也の勝利の方程式が形成され、守護神の益田が最多セーブのタイトルを獲得し、佐々木も8勝1敗26ホールド、防御率1.26と抜群の安定感を誇った。

 投打ともに故障者や不振による離脱をカバーし、その時々で活躍する選手もあらわれた。ただ、リーグ優勝はできなかった。


若手の今季を振り返る


 チームとしてワンランク上がるためにも野手でいえば、“和製大砲”とともに、若手野手の“継続的”な活躍が必要になってくるだろう。

 プロ3年目の昨季規定打席に到達し、今季はさらなる飛躍が期待された安田尚憲は、3月26日のソフトバンク戦で球団史上最年少の開幕4番を任され、4月1日の楽天戦でプロ入り後自己最多の5打点を挙げると、4月16日のオリックス戦では7回に失点に繋がる失策をしてしまったが、直後の8回に値千金の同点3ラン。5月21日に島内宏明(楽天)に抜かれるまで、リーグトップの打点数を誇った。

 開幕一軍を掴んだ高卒3年目の藤原恭大は、打率.161(56-9)、4打点の成績で4月22日に一軍登録抹消となったが、チームが停滞した7月3日に再昇格。昇格即スタメンとなった同日の楽天戦に『2番・センター』で出場しマルチ安打をマークすると、翌4日の楽天戦では史上70人目(75度目)となるサイクル安打は逃したが、今季初本塁打を含む3安打4出塁の大暴れ。7月の月間打率.400(35-14)、1本塁打、5打点の成績を残し、東京五輪明けとなった8月も打率.316(57-18)、3本塁打、10打点の活躍で7・8月度の月間MVPに輝いた。

 藤原と同学年で今季一軍デビューを果たした山口航輝は、シーズン最終盤に存在感を高めた。マーティンが9月下旬に骨折で離脱するとライトでの先発出場が増え、10月16日のソフトバンク戦で第9号ソロ、10月30日の日本ハム戦でプロ初となる猛打賞を達成した。クライマックスシリーズでも楽天とのファーストステージ第2戦で、ライトポール直撃の本塁打を含む3安打2打点と、来季に向けて期待が持てるシーズン最終盤での働きぶりだった。

 大卒2年目の佐藤都志也も、山口と同じようにシーズン最終盤に頼りになった。9、10の2カ月の月間打率は.264(53-14)だったが、勝負所での一打が多く、9月26日の西武戦では2点を追う5回に同点の2点適時打、クライマックスシリーズでも11月6日の楽天戦でサヨナラ適時二塁打、11月12日のオリックス戦でも同点の適時打を放った。9月に行った取材で、勝負所での一打が多いことについて質問すると、佐藤は「そこは自信をもってやっているところでもありますし、変にどうしようとか、打たなきゃという気持ちよりも、きた球に素直になんとかしたいなという気持ちでやっています」と力強く話していた。


継続的な活躍を!


 春先に安田、夏場に藤原、秋口に山口と佐藤と、“短期的”には活躍しており、全く若手野手が育っていないわけではない。1人1人の成績はやや物足りないが、4選手の合計成績は打率.223、28本塁打、115打点とまずまず。活躍した期間がそれぞれ異なっており、4選手の働きがチームにプラスになったことは間違いない。ただレギュラーとの“差”があるのも事実。好不調の波を少なくし、スタメンで使い続けたいと思わせるような“信頼”を勝ち取る必要がある。

 荻野が来年で37歳、キャプテンの中村も来年で30歳を迎える事を考えれば、若手の野手から一人でも多く、一人前と呼べる選手が出てきて欲しいというのが本音だ。この4人以外にも、盗塁王の和田、夏場以降は一軍に帯同した小川龍成、ファームにも盗塁王の高部瑛斗など期待の若手はいる。

 若手選手がきっかけを掴み大ブレイクした例は過去にも、14年の山田哲人(ヤクルト)、16年の鈴木誠也(広島)、18年の岡本和真(巨人)など何例もある。来年の今頃、若手選手たちの中から○○と○○がレギュラーに定着したから勝率1位でリーグ優勝することができたと、いえるようなシーズンにしたいところ。そのためにも、このオフから目的意識を明確に持って練習に取り組んでいって欲しい。来季に向けた戦いは、はじまっている。

▼ 安田、藤原、山口、佐藤の今季成績
安田 尚憲 115試 率.242(351-85)本8 点55 盗0 OPS.685
藤原 恭大  78試 率.217(217-47)本5 点22 盗7 OPS.651
山口 航輝  78試 率.207(203-42)本9 点20 盗0 OPS.658
佐藤都志也  62試 率.205(132-27)本6 点18 盗3 OPS.670

文=岩下雄太

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