ニュース 2021.11.30. 11:00

地味ながらも重要な役割 ロッテを支えたロングリリーフたち

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ロッテ・鈴木昭汰投手

開幕直後は佐々木が担当


 投手には先発、ロングリリーフ、ワンポイント、セットアッパー、クローザーと様々な役割がある。チームの勝敗を左右するセットアッパー、クローザーに比べると、ロングリリーフはやや地味な印象だ。試合序盤に先発投手が早いイニングで降板したあと、勢いのついた相手打線を封じ、ロングリリーフが試合の流れを引き戻せば、試合終盤に逆転という可能性も出てくる。試合を立て直すという意味では、重要な役目だ。

 昨年まではチェン・グァンユウがその役割を担ってきたが、今季は時期によって色々な投手が務めた。開幕直後にロングリリーフを担当したのが佐々木千隼だ。4月1日の楽天戦、5回4失点でプロ初勝利の権利を得て降板した先発・本前郁也の後を受けて、佐々木は15-4の6回から登板し、3回を1失点に抑えた。4月8日のオリックス戦でもリズムよく3イニングを投げ、1安打無失点のピッチング。春先は、佐々木がリードを許す展開で登板すると、その後に味方が逆転し白星がつくということが何度もあった。

 佐々木は4月に行ったオンライン取材で、「すごい点差がついているときとか、ボール先行、四球出したり、球数が多かったり、リズムが悪かったりというのがあると、流れがこないと思いますし、そこは難しいなと感じますね」と、ロングリリーフの難しさについて語った。


大嶺、中村稔、フローレスなどが務める


 佐々木がロングリリーフで結果を残し、序列をあげていくと、その後は大嶺祐太(今季限りで退団)、中村稔弥、フローレスなどが務めた。大嶺は6月4日のDeNA戦で、5-5の4回からマウンドに上がり2回を無失点に抑え、17年6月8日の中日戦以来となる白星を手にした。

 中村稔弥も6月12日の巨人戦で、先発・美馬学が3回途中10失点で降板したあと、5イニングを1失点にまとめ他の救援陣を休ませれば、8月24日の日本ハム戦では0-3の7回から2イニングを無失点に抑え、9回に打線が3点を追いつき引き分けに繋げる試合もあった。

 フローレスは7月3日の楽天戦、3-3の7回から登板し、2イニングをパーフェクト、2奪三振と好投し、8回に中村奨吾、岡大海の本塁打で勝ち越し勝利投手になった。


後半戦は鈴木がロングで存在感


 夏場以降は、開幕直後に先発していたルーキーの鈴木昭汰がロングリリーフを務める機会が増えた。

 8月28日の楽天戦で2イニング、9月23日のソフトバンク戦、10月16日のソフトバンク戦では3イニングを投げている。

 9月15日のソフトバンク戦では、先発・美馬が逆転を許しなお、3-4の4回一死一、三塁という場面で登板。「中継ぎの感じもわかってきたときにランナーがいる状況でマウンドを任されて、正直点をあげたくないなと思いました」と、牧原大成の初球に一塁走者の今宮健太に盗塁を決められたが、129キロのスライダーで空振り三振。続く三森大貴を外角いっぱいの147キロのストレートで見逃し三振に仕留めピンチを脱した。

 イニングまたぎとなった5回は満塁のピンチを作りながらも0で切り抜けると、6回に打線が追いつき、7回に勝ち越し、5-4で勝利した。鈴木に勝ち星はつかなかったが、1回2/3を無失点に抑え、流れをホークスに渡さなかったことでチームが勝利したといっても良いだろう。

 鈴木はロングリリーフではイニング頭から投げることもあれば、9月15日のソフトバンク戦のようにイニング途中から投げ、イニングをまたいで登板ということもあった。

 「イニングの頭からいくときは先発のつもりで投げています。ランナーがいるときは次の回を意識せずに、目の前のバッターを全力で抑えにいっています」。

 全力で抑えたあとの次のイニングは、先発と同じ感情で投げられるのだろうかーー。

 鈴木は「ランナーがたまってそれを抑えた次の回のまたぎというのは、いつものロングリリーフ、先発のまたぎとは違いますね。もう1回スイッチを入れ直していますね。ちょっと切り替えが大事だなと思っています」と9月に行ったオンライン取材で明かしている。

 ロングリリーフは勝っている場面であれば、リズムよく淡々とアウトを重ねていく必要があり、負けている場面であれば相手の勢いを止め、自分たちに流れを持っていく投球が求められる。その難しい役割を担当する投手がいたからこそ、負け試合を勝ち試合に、勝ち試合で“勝利の方程式”を起用せずに勝つことができた。

取材・文=岩下雄太

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