ニュース 2022.03.31. 09:03

昨季も春先は試行錯誤 ロッテ、焦らず“2022年型勝利の方程式”の確立を

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選手交代を告げるロッテ・井口資仁監督(C)Kyodo News
 1点のリードを守りきることができなかった。

 ロッテは3-2の7回、6回まで2失点に抑えた小島和哉から東條大樹がマウンドへ。東條は先頭の今宮健太をストレートで3球三振、続く甲斐拓也もアウトコースのストレートでズバッと見逃し三振で簡単に2アウトとした。あと1つアウトをとればチェンジだが、この1つのアウトをとるのに苦労した。

 左の三森大貴に四球を与えると、ソフトバンクは右の佐藤直に代えて左の上林誠知を代打に送る。ロッテベンチも東條から左の鈴木昭汰にスイッチ。鈴木は上林に中安、柳田悠岐に四球で満塁のピンチを招くと、グラシアル、栗原陵矢に連続四球で逆転を許す。ロッテはこの回3人目となる小野郁をマウンドに送り、ガルビスを二ゴロに打ち取りチェンジ。逆転は許したが、さらなる追加点を与えずなんとか最少失点で切り抜けた。ただ、打線がこの1点を跳ね返すことができず、3-4で敗れ3連敗。

勝利の方程式


3月27日vs楽天(●5-6)敗戦投手:鈴木昭汰
3月29日vsソフトバンク(●1-2)敗戦投手:西野勇士
3月30日vsソフトバンク(●3-4)敗戦投手:鈴木昭汰

 3敗とも負け投手がリリーフだ。昨季シーズン後半7回・国吉佑樹、8回・佐々木千隼、9回・益田直也の3人が“勝利の方程式”を担ったが、現在勝ちパターンを務めているのは守護神の益田だけ。国吉は2月から状態が上がらず開幕一軍を掴んだが、今季は開幕してから僅差の試合で登板していない。佐々木千隼も二軍で実戦復帰し、30日終了時点では一軍復帰を目指す段階にいる。

 それでも、筆者の開幕前の見立てはゲレーロ、西野勇士、鈴木、小野郁、東條、廣畑敦也、ファームにも田中靖洋、東妻勇輔、土居豪人、八木彬などがおり、春先はうまくやりくりして、高い競争のなかで“2022年型の勝利の方程式”の形が自然と作られていくと思っていた。まだ4試合しか消化していないとはいえ、やや予想していた展開とは異なっている。

 振り返れば昨季も7回・唐川侑己、8回・ハーマン、9回・益田の“勝利の方程式”でスタートしたが、益田が初登板から2試合連続失点、ハーマンが初登板から3試合連続失点、昨季ビハインドゲームを中心に自己最多の40試合に登板した小野も“勝ち試合”を任されるも本来の投球を披露することができず、4月終了時点のチーム救援防御率は4.15だった。

 チームが大きく崩れなかったのは打線に加え、救援陣もセットアッパーの唐川、イニング途中に何度も火消した田中、ビハインドゲームで流れを呼び込む投球で逆転に手繰り寄せた佐々木がいた。その後、唐川が離脱した時期もあったが、シーズン途中の6月に国吉がトレードで加入し、東妻もイニング途中で抜群の存在感を発揮。シーズン後半は国吉、佐々木、益田の勝利の方程式に加え、唐川、東妻、小野らが控える層の厚いブルペンとなった。

 今季もブルペン陣を見れば、層が厚くなっているのは事実。昨季後半のブルペンを支えた佐々木、東妻がファーム、国吉も勝ちパターンで一軍登板していないなかで、開幕前に育成から支配下選手となった小沼健太が30日のソフトバンク戦に3-4の8回から登板し、2回を無失点に抑えた。小沼はビハインドゲームでの登板となったが、結果を残し続ければ昨年の佐々木千のように、シーズン後半“勝ちパターン”で投げている可能性を秘めている。まだ一軍登板のない廣畑も初登板で、今後に期待をもてるような投球ができるかも見もの。

 とにかく今、避けたいのは、25日のヤクルト戦で一、二軍含めて今季初実戦登板を果たした佐々木を無理に一軍に昇格をさせないこと。焦って一軍に上げて、打たれてしまっては意味がない。シーズンは長い。1日も早く復帰して欲しい状況だが、しっかりと準備をしたうえで、万全な状態で昇格させることがチームにとっても、佐々木にとっても良いのではないかと個人的に思う。

 ロッテは投手陣を中心にした“守り勝つ野球”で2年連続2位に入った。“2022年型の勝利の方程式”を作るのに試行錯誤し、打線も元気がなく、ストレスが溜まっているファンも多いと思うが、まだ4試合を終えたばかり。まだまだ先は長い。勝ち試合の9回には不動の守護神・益田がいる。シーズン後半までに、勝利の方程式を確立できていれば、優勝争いに食い込んでいるのではないだろうかーー。とにかく今は大事なシーズン終盤戦を見据えて、益田にバトンを繋ぐ形を作っていきたい。

文=岩下雄太

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