ニュース 2022.11.18. 12:21

大阪桐蔭、史上初の神宮大会連覇へ大勝発進も…西谷監督「発展途上というか未熟な部分がある」

【明治神宮野球大会・第1日】
○ 大阪桐蔭 9 - 1 東邦 ●
<高校の部・1回戦>

 第53回明治神宮野球大会が18日に開幕。高校の部・初戦は、大会史上初の連覇を狙う大阪桐蔭(近畿地区代表)が、愛知・東邦(東海地区代表)に9対1で勝利して、準々決勝へ進んだ。

 初戦の先発マウンドは、大阪桐蔭が来秋ドラフト候補のセンバツ優勝左腕・前田悠伍主将(2年・高月中)、東邦は最速149キロを誇る右腕の宮國凌空(2年・宜野湾中)。3回表、大阪桐蔭は二死三塁のチャンスをつくると、相手の捕逸で1点を先制。しかしその裏、東邦は、一死から1番・中村騎士(2年・大府北中)が、大阪桐蔭・前田の初球、139キロの高めストレートを捉え、左翼席へ今大会第1号のソロ本塁打。1対1の同点とした。

 追いつかれた大阪桐蔭だったが、4回表に一死三塁のチャンスをつくると、8番・岸本真生(2年・下福島中)が、東邦・宮國の真ん中に入った138キロのストレートを逃さず、右翼フェンス直撃となる適時三塁打で勝ち越し。続く9番・前田も左中間を破る適時二塁打、一死一・三塁から2番・山田太成(2年・けやき台中)は遊撃への適時内野安打、さらに1死満塁から4番・南川幸輝(2年・三国丘中)が押し出しの四球を選び、続く5番・佐藤夢樹(2年・光明台中)は右翼への犠飛。大阪桐蔭がこの回、打者一巡10人の猛攻で、一挙5点を奪った。

 終盤8回表にも3番・徳丸快晴(1年・蒲生中)が、東邦の3番手・岡本昇磨(2年・平和中)から右前への適時打で追加点を挙げるなど大阪桐蔭は計17安打で9得点。

 投げてはカーブ、スライダー、ツーシーム、チェンジアップと多彩な変化球を駆使した前田が、8回まで116球で東邦打線を8安打1点に抑え、初戦を快勝。大阪桐蔭が9対1で東邦を破り、秋の連覇へ向けて白星発進した。

▼ 大阪桐蔭・西谷浩一監督
「まだ秋で、新チーム。発展途上というか未熟な部分がある。どっちに転んでもおかしくないゲームでたまたまミスに乗じて先制点が取れていい流れでできたが、課題もたくさんあった。細かな球際のボールの弱さというか、イニング間のボール回しも含めてミスもあったし、走塁もあり得ないアウトになったりとか、端々の弱さが沢山見えたゲームだった。正直、連覇というようなことがまだ言えるようなレベルではないのでそういう話ができるように次の試合も頑張りたい」

▼ 大阪桐蔭・前田悠伍投手
「序盤はまだ自分のベストなピッチングはできていなかったが、相手チームがどんどん初球から振ってきていたので、うまくずらして投げることはできていた。
野球をやってきた中でキャプテンというのは初めて。責任は感じているが、行動に移せないところがまだまだ多いので、勉強をしていかないと。自分がいちばん去年のチームから経験させてもらっているので、それをチームにうまく還元して、一日一日の練習でしっかり試合を想定し、試合をしていく中で勉強していくというところは、自分が中心となって言っているようにはしている。研究されて打たれているようではそこまでのピッチャー。もっともっと上を目指しているし、研究されていても打てないボールを突き止めてやっていけたら」

▼ 東邦・山田祐輔監督
「大阪桐蔭さんのレベルの高さを痛感できた試合。1球に対する集中力もそうだし、ミスをこっちがしたら、そこをしっかり攻める力がかなり高い。全国で戦う上ではそういったミスをどれだけ少なくできるかというところが大事だな、と感じられた試合だった」

▼ 東邦・宮國凌空投手
「カウントは簡単に取ることができたが、決め球で投げミスをしてしまってヒットを量産されたので、実力不足。1球の大切さをこの試合で感じたので、1球1球キャッチボールから意識しながら、冬は毎日練習を積み重ねていきたい」

(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)
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