ニュース 2023.09.30. 17:30

山本由伸、宮城大弥、山下舜平大、東晃平、そして齋藤響介 なぜオリックスから次々と高卒投手が台頭するのか?

無断転載禁止
【プロ野球オリックス対西武】2回 ベンチに戻るオリックス・斎藤響介=2023年9月26日 京セラドーム大阪 写真提供:産経新聞社
話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、プロ野球パ・リーグを制したオリックス・バファローズから次々台頭する高卒ピッチャーにまつわるエピソードを紹介する。

独走でパ・リーグを制したオリックス・バファローズ。その要因の1つは防御率2点台を誇る投手陣だ。そんな投手王国オリックスに、また1人、若い力が登場した。ドラフト3位ルーキーの齋藤響介投手が9月26日の西武戦でプロ初登板初先発。4回を無失点に抑える好投を見せた。

この日の最速は150キロだったが、盛岡中央高校時代に最速152キロを記録したパワーピッチャーはその期待値のまま成長を遂げたと言える。齋藤響介を担当した内匠スカウトは、指名の挨拶でこんな言葉を残していた。
-----
『うちは若い投手が活躍している。そこに引けを取らない存在になれる素材があるので、先発の一角としてチームを引っ張ってほしい』

~『スポーツ報知』2022年10月26日配信記事 より

-----

まさに、来季から先発の一角に食い込んできそうな堂々たるデビューを飾った。

それにしても、3年連続投手4冠を狙う山本由伸、2年連続2桁勝利の宮城大弥、今年(2023年)ブレイクして9勝&防御率1点台の山下舜平大、球団新記録7連勝の東晃平。そして齋藤響介……オリックスからはどうして「高卒投手」が次々と飛躍できるのだろうか。

-----
『「ドラフトと育成」が一番大事かな。今までは間に合わせというか、「ここが弱い」と言ったら即戦力で補っていたけど、長い目で見たらどうかなと思って。高校生の場合は時間がかかると思ったんですけど、レギュラーを獲ったら働く期間が長い。どちらが早く強くなるかと考えた時に、高校生を育成した方が、チームとしても楽しみがありますね』

~『別冊野球太郎 2022春』(竹書房)より

-----

以前、雑誌インタビューでこう答えていたのは、オリックス・バファローズの福良淳一GM。この『別冊野球太郎 2022春』では「オリックス流スカウティング革命」と題し、近年のオリックスが高卒選手を上手に獲得し、育成できる背景を解説。高校生に求める“資質”について「強さ」という基準を明かしていた。

-----
『スカウトに頼んでいるのは「強い選手を獲ってほしい」ということ。体であったり気持ちであったり、強い選手がほしい。ウチのスカウトは優秀ですから、そういう選手を獲ってくれます』

~『別冊野球太郎 2022春』(竹書房)より

-----

その本来持つ「強さ」をいかにグラウンドで発揮できるか。それができなければ宝の持ち腐れであり、球団としての「育成力」が問われていると言っても過言ではない。オリックスは中嶋監督の肝入りで、日本ハム時代のダルビッシュや大谷翔平にトレーニング法を指導し、メジャー球団でも指導実績を持つ中垣征一郎トレーナーを巡回ヘッドコーチに招聘。徹底した基礎トレーニングを選手たちに課していた。

-----
『打つにしても投げるにしても、下半身からの力をどのように伝えるかが大事。うまく力を出せない、力を伝えられないのを改善すれば、パフォーマンスは上がるんじゃないか。高卒の選手なら、体の使い方、力の伝え方を3年かけて徹底しています』

~『別冊野球太郎 2022春』(竹書房)より

-----

象徴的な事例が今季ブレイクした東晃平だ。いまや最速155キロを誇る剛腕は、6勝目を挙げた9月19日のロッテ戦で、球数が100球を超えた段階でも150キロを連発するスタミナも見せた。

もっとも、高校を卒業した直後の東晃平は体重73キロの細身。肉が好きではなく、当初は食トレもままならなかったと言う。それでも、栄養士の助言をもとに体をつくり、地道なウエートトレーニングに取り組むことで、今季の体重は入寮時に比べて20キロアップ。150キロも連発できるピッチャーとなったのだ。

東晃平はインタビューで「下半身」の使い方についてよくコメントしているのが印象的だ。

-----
『体力がなく下半身があまり使えなくなってくると、ばらつきが出て修正が出来なかった』

~『BASEBALL KING』2023年8月27日配信記事 より

-----
『入団時はこんなに出ると思わなかった。体重が増えて、筋トレをして、下半身の力が落ちなくなったのが大きい』

~『日刊スポーツ』2023年9月19日配信記事 より

-----

東に対してトレーニングを立案し、日々見守っている中垣コーチは東晃平の成長ぶりについて、こんなコメントを残している。

-----
『どこまで伸びるか“天井”が予測できなかったし、あそこまでいくとは思っていなかった。クセのない分、これだけはやると方針を決めてトレーニングを重ねたので、総合的なパフォーマンスが上がったと感じる』

~『東スポWEB』2023年9月21日配信記事 より

-----

オフには山本由伸のポスティングシステムによるメジャー移籍が噂されるオリックス。それでも、この「ドラフトと育成」の好循環がある限り、投手王国はしばらく続くのかも知れない。

【PR】オリックス・バファローズを観戦するなら「DAZN Baseball」

今季リーグ4連覇と日本一奪還を目指すオリックス。エースの山本由伸が抜けた穴を埋めるのは宮城大弥か山下舜平大か先発陣の活躍に注目!

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

楽天モバイルなら追加料金ゼロで
パ・リーグが楽しめる!【PR】

楽天モバイル パ・リーグSpecial

楽天モバイルに申し込み「Rakuten最強プラン」を契約すると、公式戦やオリジナル番組を追加料金0円で楽しめます。携帯キャリアを乗り換えず、「デュアルSIM」としての契約もおすすめ。パ・リーグをお得に観戦できるチャンスをお見逃しなく。

POINT

① パ・リーグ主催の公式戦・オリジナル番組が見放題!

② 見逃し配信にも対応! スマホやTVなど好きなデバイスで視聴可能!

③ キャリア乗換不要。お得で手軽な「デュアルSIM」契約もオススメ!

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ショウアップナイター
  • ベースボールキング
FM