ニュース 2024.11.02. 11:00

ニッポン放送・煙山光紀アナ、2017年WBC決勝ラウンド前に喉の不調も「精神力で治しました」初のドジャー・スタジアムに「すごい喋りやすい」

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2017年ドジャー・スタジアムでWBCの実況を行った煙山光紀アナ(右)[提供=ニッポン放送ショウアップナイター]

いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム11月のテーマは“野球日本代表”


 「ニッポン放送ショウアップナイター」のアナウンサー陣11名が週替わりで登場する月替わりの『統一テーマ』について語ってもらう“実況アナルーム”。11月は9日に開幕する「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」、ニッポン放送でもスーパーラウンド以降の侍ジャパン出場試合を完全実況生中継することもあり、“野球日本代表”がテーマだ。

 「アメリカラウンドの実況を担当することになっていたんですが、東京ドームでのキューバ戦、試合終盤の方で突然声が出なくなって。冷や汗をかきながらなんとか中継を終えて医者に行ったら、咽頭炎(風邪)だと。喉が炎症を起こしている所に実況した事で、かなり喉がやられてしまっていると…そこからちょうど1週間後がアメリカ戦でした」

 ニッポン放送・煙山光紀アナウンサーに、2017年第4回ワールドベースボールクラシック、準決勝・アメリカ戦に向けての実況裏話について語ってもらった。

 「アメリカに行く中継メンバーで、アナウンサーは私一人だけしかいないという中で、声を戻すのに必死でした。向こうのスーパーで湯沸かしポットを買って、繰り返しお湯を沸かして、ホテルの部屋の湿度をあげて、レポートの時以外はひたすら声を出さずに部屋にこもっていました」

 追い込まれた煙山アナをさらなるアクシデントが襲う。

 「試合前日、ドジャー・スタジアムに(取材)パスをもらいに行ったら、なんと顔写真が(先輩アナウンサーの)師岡さん!だった。これはやばいと(笑)。日本人の顔だからわからないだろうと「It‘sMe!」と言ったんだけど、受付の担当者に「NO!」と言われてそのまま追い出されてしまったんです」

 その後、なんとかIDを発行してもらいドジャー・スタジアムに駆け込んだ煙山アナ。

 「幸運なことにちょうどそこに先発の菅野智之投手がいて、ギリギリ話を聞く事ができました。人間ってつくづく心の生き物なんだなあと思ったんだけど、不思議な事に、試合の日に合わせたかのように治りました。精神力で治しましたね」と、アメリカ戦当日となった(現地時間)3月21日には声が出るようになった。

 煙山アナによると、実況するドジャー・スタジアムは最高の環境だったという。

 「メジャーのスタジアムで実況するのは初めてで、何がそうなのかというのはいまだにわからないんですけど、とにかくすごく喋りやすい球場だった。今までにないくらい、アナウンサー人生でも最高に、自然に集中できました。当日は霧雨が降っていて、当時はWBCの準決勝といっても、アメリカでは注目度も低く、お客さんもあまり入っていなくて歓声もほとんどない状況でした。でも、そんな事も全く気にならない状態で試合に入り込んで実況できました。当時の手帳を見直したら「自己ベスト更新!」と書いてあった(笑)」

 また、ドジャー・スタジアムで実況をする中で、煙山アナは「集中して試合に入り込んでいるのに、怪我でこのWBCに出られなかった大谷翔平選手の事がふっと頭に浮かんだんです。メジャーの球場でプレーしてもらいたいなとけっこう熱く思った。感覚的には0.5秒くらいだったと思うんですが、打席に大谷が立って、ライトスタンドにホームランを打っている映像まで浮かんだ。あれは不思議な経験だったけど今でもはっきり思い出せます。で、この取材を受けるにあたって「あっ」と今さら気づいたんですが、大谷、今、ドジャースタジアムでプレーしているんだなと(笑)」と、当時を懐かしむように振り返った。

 この時喉を痛めたことも踏まえて、煙山アナは発声法をモデルチェンジした。

「当時でもう55歳だったんですが、馬力で喋っていた。今は違う発声法に変えたので出力を上げて長時間実況しても、喉にかかる負担は減りました」

 9日からプレミア12がスタートする。煙山アナは「周囲からは優勝して当然と見られると思うので、プレッシャーはかかるでしょうが、その中で2年後のWBCに向けて競争が始まっているところに注目していきたいですね。投げる方では才木、打つ方では森下の阪神勢の2人に注目しています」と侍ジャパンに期待した。

(ニッポン放送ショウアップナイター)
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