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東大・渡辺向輝、8回4失点で敗戦投手「細かいところの注意力が欠けていた」

● 東大 1 - 4 早大 ○
<東京六大学野球・神宮球場>
連盟創設100周年を迎えた東京六大学野球春季リーグ戦。昨年度、春秋連覇した早大が開幕戦で東大を破り、先勝した。今季から導入された映像によるリプレー検証の要求はなかった。
プロ野球、元ロッテ渡辺俊介氏(現・日本製鉄かずさマジック監督)の長男で、東大・先発のサブマリン、渡辺向輝投手(4年・海城)は、8回127球で完投したものの、5回に2本の適時打を許して勝ち越され、黒星スタートとなった。
渡辺は2回に無死満塁とされるも、3者連続でフライを打たせ、得点を与えなかった場面もあり、一時は早大打線を苦しめた。「あの展開ではフライをとにかく気持ちよく打ってもらうのが目的なので、とにかく早く打ってくれ、早く打ってくれということを意識して投げました」と振り返った。
ただ、6回には早大・石郷岡大成外野手(4年・早稲田実)に二盗、三盗を許したこともあり、「自分がきょうみたいなピッチングをしていたら、どうしても勝ち点は無理。まず第1戦を自分で絶対に勝つ。そのためには9回2失点以上はしたくない。きょうは走者のケアも怠ってしまい、その走者も全員帰ってきてしまっているような、そういった細かいところの注意力が欠けていた」と話し、今後の登板について「とにかく隙のないようなところを目指そうと思います」と述べた。
一方、早大の先発・伊藤樹投手(4年・仙台育英)は、2回に左膝上の内腿付近に打球を受けたが、「ここで代わって試合に負けるとか考えたら、投げるしかないなと思っていたので、交代するつもりはなかったです。痛くても投げるつもりでした」と、7回114球を投げ、4安打1失点で白星発進。リーグ通算14勝目を手にした。
「エースとしてもそうですけど、僕の投手としての『投げ意地』みたいなところはちょっと人より強いなと思っている」という伊藤は、最終学年の目標として「リーグ通算20勝」を掲げている。
「個人的にも20勝を目指して投げてるところだったので、なんとか勝ち星がついてよかったですし、初めて出る選手が多い中で、こういう接戦のゲームからスタートできたというのはひじょうに大きい経験」と話した。
▼ 早大・小宮山悟監督
「(伊藤樹は)よく投げたと思いますね。(打球が)当たった直後、代わるかと言ったら、いや、投げますって言うので。しっかり投げたと思います。(打線は4回まで3安打1点) 常に言っているんですけど、打たれまいとして投げたボールはそうは打てない。渡辺向輝のボールはひじょうに良かったと思いますし、そういう中でなんとか、とりあえず点を重ねることができた。あした打線が爆発するのを期待しています」
(取材・撮影=ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)