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20年メジャー本塁打王の楽天・ボイトが語る日本野球

20年ア・リーグ本塁打王の楽天・ボイトが6月10日に加入を発表されてから、2ヶ月が経過した。
日本の野球には慣れてきたのだろうかーー。
「これはもう皆に話しているんだけど、アメリカと比べて野球のスタイルがまるで違うんだ。野球であることに変わりはないんだけど、試合前の練習は、僕がアメリカで慣れ親しんで来たものよりもずっと大変なんだ。まずボールが違うことに気づいたよ。投げた時のスピンのかかり方が違う」。
「打席でもピッチャーが僕に対して投球して来る際に、アメリカでは3.4球で攻めて来るけど日本では5.6球かけて攻めて来る事もある。だから打撃でも調整が必要なんだ。状態が良い時もあれば悪い時もあるね」。
日本では試合前の練習で、たくさん練習をし、様々な種類がある。
「慣れるのに時間がかかったね。正直なところ、走塁やフィールディングの量が増えたように感じるし、アメリカの試合前練習はあまり量を打てなかったからね。(笑)自分は何が必要なのか、何を得られるのか、コーチとコミュニケーションを取ろうとしている。それも野球の一部なんだ」。
未知の日本球界に来る前に誰かからアドバイスを貰ったのだろうかーー。
「チームメイトのマイケル・フランコは、メジャー時代のオフシーズンにフロリダのタンパベイにある同じ施設でトレーニングしたことがあったんだ。だから彼のことは知っていたし、彼とも対戦した。バットについて話したり、彼の経験について話したり出来るのはいいことだよ」。
「あとは、今メジャーリーガーではないけれど読売ジャイアンツでプレーしていたルイス・ブリンソンからもアドバイスをもらったし、日本でプレーしていたカージナルスのマイルズ・マイコラス、DeNAのマイク・フォード、タイラー・オースティン、合計15人くらいと話したよ。彼らは皆、”全く違う”と言っていた」。
「僕はメキシコでプレーしたし、アメリカでも長い間プレーしてきた。いろいろなタイプの野球を見てきたけど、全然違うんだ。だからかなりショックだった。だけどそれは仕方ない事だからね。日本のリーグでヒットを打つのは難しいし、彼らはとてもエリートな守備をするんだ」。
「彼らの守備を見るのは楽しいけど、日本に来てから10回くらい、捉えたライナーをアウトにされたような気がするから、それは最悪だよ。(笑)」。
頭にはアメリカ国旗のバンダナを巻いている。メジャー時代から巻いていたのだろうかーー。
「ニューヨーク・ヤンキースにいた頃は、髪を長くしていたんだ。それで、髪が顔にかからないようにバンダナをしていたんだけど汗っかきだからそのままにしてるんだ」。
「打ってるときに汗が顔にかからないようにね。手汗をかかないように手首にテープを貼るのと同じ理由さ。アメリカから遠く離れている日本にいるからこれを頭に巻く事で故郷の雰囲気を味わうのさ」。
ボイトはここまで23試合に出場して、打率.193、3本塁打、10打点の成績を残している。Aクラス入りへ今後の活躍に期待したい。
(取材=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗)