由規は3年目に12勝も近年は故障に泣く
ヤクルトのドラフト1位ルーキー・原樹理が22日のDeNA戦に先発するも、3回1/3を10安打8失点で今季4敗目(2勝)を喫した。
原樹理は開幕ローテーションの座を掴み先発の一角として投げているが、近年、ヤクルトのドラフト1位で入団した投手は故障や不調で苦しむ傾向にある。
その一人が由規だ。07年高校生ドラフト1位で入団した由規は3年目の10年に、二ケタ12勝をマーク。順調に成長しているように思えたが、11年9月3日の巨人戦を最後に一軍のマウンドから遠ざかっている。
その原因は相次ぐ故障だ。12年に右肩の違和感と左すね剥離骨折で一軍での登板なしに終わると、翌13年に右肩のクリーニング手術。14年6月14日のイースタン・リーグのフューチャーズ戦で792日ぶりとなる実戦への復帰を果たしたが、その後も一進一退の状況が続き、15年のオフには契約を育成選手に変更した。
現在は、再び一軍のマウンドに上がることを目指し、二軍で汗を流している。今季は右肩の状態を考慮してリリーフに転向していたが、22日の西武戦で先発を務めた。4回に森友哉から一発を浴びたが、6回を投げ5安打1失点で勝利投手となった。
竹下は即戦力左腕として期待されるも…
14年ドラフト1位の竹下真吾は即戦力左腕として期待されながら、プロ入り後の一軍登板はない。1年目の昨季、春季キャンプ中に左肘を痛めると、復帰後は二軍戦で19試合に登板し3勝を挙げたが、防御率は9.16。18回2/3を投げ、投球回数を上回る21個の四球を与えるなど、制球難に苦しんだ。
結果を残したい2年目の今季は、紅白戦、オープン戦の序盤までは安定した投球を見せていたが、3月8日の楽天戦で0回1/3を投げ、3安打、3四死球、5失点。結局、今季も開幕一軍の切符を掴むことができなかった。二軍戦ではイースタン・リーグ最多の22試合に登板。17四死球と制球に苦しみ、防御率は3.80。昇格に向けてアピールを続けていきたい。
ヤクルトは2006年からの10年間で、投手10人をドラフト1位で指名してきた。そのうち、“88年世代”で06年高校生ドラフト1位の増渕竜義、“大学BIG3”の一人だった加藤幹典ら4人がすでに現役を引退している。ルーキーの原樹を始め、現役でプレーする由規、竹下真吾、杉浦稔大、石山泰稚、中沢雅人らの奮起に期待したいところだ。
2006年以降のヤクルトドラフト1位投手
【2006年】
(高校生)
増渕竜義
(大学・社会人)
高市俊 ※
【2007年】
(高校生)
佐藤由規
(大学・社会人)
加藤幹典
【2008年】
赤川克紀
【2009年】
中沢雅人
【2012年】
石山泰稚
【2013年】
杉浦稔大
【2014年】
竹下真吾
【2015年】
原樹理
※希望枠