「またペレス?」
11日、楽天が新外国人選手との契約合意を発表。12日付で支配下選手として公示されたその選手の名は、“フェリックス・ペレス”――。一部ファンの間では、「またか」という声が挙がった。
というのも、現在の日本プロ野球界で「ペレス」という名前の選手は、今回のフェリックスを入れてなんと4人目。これほど同じ名前の外国人選手が同じ年に集中するというのも珍しい。
全員知っているあなたは相当なプロ野球通!? 日本で戦う「ペレスさん」がどんな選手なのか見てみよう。
一番の古株は虎のペレス
現在日本にいるペレスの中で、最もキャリアが長いのが阪神のネルソン・ペレス。右投左打の外野手で、2015年の途中から阪神でプレーしている。
来日は2015年の3月。阪神の前はBCリーグ・石川に所属していた。マートンやゴメスといった中軸の不振に悩まされた阪神が、独立リーグで圧倒的な打棒を披露していたペレスに白羽の矢を立てたという格好で獲得。ところが、外国人枠の問題からなかなか一軍昇格のチャンスは巡ってこず、1年目はわずか3試合のみの出場。10打席で無安打に終わった。
今シーズンも未だ一軍での出場機会がないが、ファームでは43試合で打率.309、6本塁打とアピール中。苦しい戦いがつづくチームで、声が掛かるのを待っている。
投のペレスはともに左腕
投手では、ヤクルトと巨人にペレスが在籍している。
ヤクルトのルイス・ペレスは今シーズンから加入の新助っ人。左投左打の31歳だ。
今シーズンはリリーフの一角として開幕も、4月19日の阪神戦で1回持たず4失点の大乱調。4月26日の広島戦でも1回6失点と乱れると、5月7日の阪神戦では来日初先発で4回途中5失点。その日限りで二軍降格となる。
7月3日の巨人戦から一軍復帰を果たすも、9日の中日戦では1回と2/3を投げて2失点と不安定な投球は続いている。ここまで15試合で2勝1敗、防御率は7.50。後半戦の巻き返しに期待がかかる。
巨人のカルロス・ペレスは育成選手。昨年のシーズン途中、9月に獲得した。
この人もBCりーグ・福島でプレーしていた選手で、ドミニカ共和国出身の24歳。内海哲也や杉内俊哉といった主力左腕が抜けた後を担う存在として期待を受けている。
ただでさえ巨大戦力であり、かつ外国人選手が10名以上在籍しているというチームの中で、這い上がっていくことができるか。これからが楽しみな選手である。
「ペレス旋風」なるか...
楽天に加入したペレスは、7月12日に支配下登録公示を受けると、なんと即日一軍昇格。獲得発表から1日、いきなりデビューという可能性も出てきた。
巨人のペレスはまだ時間がかかりそうなものの、ヤクルトはリリーフ再建のキーマンとして、阪神はチーム打率リーグ最下位と貧打に喘ぐ打線の救世主として、そして楽天は逆襲を目指すチームの起爆剤として...。それぞれの「ペレス」に、それぞれの期待がかかっている。
後半戦の球界で「ペレス旋風」を巻き起こすことができるか...。彼らの奮起に期待したい。
【ペレスまとめ】
<投手>
ルイス・ペレス(ヤクルト/ドミニカ共和国出身)
カルロス・ペレス(巨人/ドミニカ共和国出身)
<外野手>
ネルソン・ペレス(阪神/ドミニカ共和国)
フェリックス・ペレス(楽天/キューバ出身)☆新加入