コラム 2020.05.12. 07:09

聖地を沸かせた大型右腕に、関東屈指の強打者も! 東日本・東海地方で注目の“新1年生”

無断転載禁止
中京学院大中京から中京学院大に進学した赤塚健利選手 [提供=プロアマ野球研究所]

たのしみな“1年生”たち【東日本・東海地方の大学】


 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、6月8日に開幕予定だった『全日本大学野球選手権』は8月12日開幕に延期となった。

 各地区の春季リーグも5月下旬以降に開幕がずれ込み、中には中止となったところもあるが、各チームには今年も楽しみな新入生がたくさんいる。というわけで、ここでは全国各地のリーグで華々しいデビューが期待される“1年生”を紹介していきたい。今回は取り上げるのは、関東を除く東日本や東海地方の新入生たち。


東北福祉大の注目選手


 地方大学の雄・東北福祉大(仙台六大学野球)には、今年も有望な選手が多く入学した。

 中でも投手で注目度が高いのが、北畑玲央(佐久長聖高)だ。2年夏の甲子園では背番号18ながら初戦の旭川大高戦ではロングリリーフで好投を見せ、タイブレークの末にチームを勝利へと導いた。

 体つきはまだ頼りないものの、悪い癖のないフォームできれいに上から腕を振れるのが長所。2年時には140キロ前後だったストレートが、3年時には140キロ台後半をマークするまでスピードアップした。最後の夏の長野大会は松商学園に初戦で敗れただけに、その悔しさを大学で晴らしたいところだ。


 野手では、プロからの注目度も高かった捕手・渡部雅也(日大山形高)と、内野手の和田康平(埼玉栄高)が新加入した。

 渡部は2年春の選抜に4番として出場。初戦で敗れたものの、2.0秒を楽に切るセカンド送球とタイムリーを含む2安打をマークして存在感を示した。甲子園出場はこの1回だったものの、翌年春には高校日本代表候補にも選出されている。攻守にスケールのある大型捕手として早くからレギュラー獲得が期待される。

 和田は関東でも屈指の右の強打者。甲子園や関東大会など大舞台でのプレーこそなかったものの、下級生の頃から中軸を務め、高い注目を集めた。3年夏の埼玉大会でも5割を超える高打率を残し、放った7安打中4本が長打と見事な成績を残している。脚力は平凡だが、投手もこなすセンスが光る。


甲子園を沸かせた長身右腕


 ここ数年、全国で実績を残している北海道の大学。昨年の大学選手権で準決勝に進出した東農大北海道オホーツク(北海道学生野球)には、地元・北海道から楽しみな投手が入部した。140キロ台後半をマークする本格派サウスポーの石沢大和(網走南ヶ丘高)だ。

 昨年夏は地区予選3試合、北北海道大会1試合をすべて一人で投げ抜き、自責点0という快投。昨年もチームは1年生投手2人の好投で勝ち上がっているだけに、石沢も早くからマウンドを任せられる可能性は高そうだ。


 石沢以外の投手では、磯貝和賢(中部大第一高→中京大/愛知大学野球)、赤塚健利(中京学院大中京高→中京学院大/東海地区大学野球)、根本大蓮(松山聖陵高→福井工大/北陸大学野球)なども楽しみな存在となる。

 磯貝は最終学年で急成長を果たし、3年春の愛知県大会では選抜優勝の東邦を相手に1失点完投勝利をおさめて一躍注目を集めた。たくましい体格から投げ込むストレートは140キロ台前半ながら数字以上の威力を感じ、意外に器用さもある。好投手が多い中京大でさらなる成長に期待がかかる。


 赤塚は昨年夏の甲子園で一躍注目を集めた大型右腕。190センチ・100キロという日本人離れした体格から140キロ台後半のストレートを投げ込む。変化球には課題が残るものの、そのスケールは大きな魅力だ。東海地区の中でも岐阜リーグはレベルが高いが、高校時代と同様にまずはリリーフで結果を残してアピールしたい。


 根本は昨年春の選抜にエースとして出場。なかなか調子が上がらず、リリーフで2イニングを投げて2失点と不本意なピッチングに終わり、その後の四国大会でも打ち込まれて夏は登板なしに終わったが、19センチ近い長身でフォームに癖がないのが長所。大学で大きく化ける可能性は秘めているだろう。


 野手では、愛知学院大(愛知大学野球)に進む捕手の横関隼(創志学園高)が面白い。

 阪神ドラフト1位の西純矢とバッテリーを組み、セカンド送球はコンスタントに1.9秒台をマーク。バッティングもパンチ力と脚力を兼ね備えており、1番を任されることもあった。近年は下位に沈むことが多い愛知学院大の起爆剤として期待したい存在だ。


☆記事提供:プロアマ野球研究所
ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西