コラム 2020.07.06. 07:09

若大将と天才、年間最多安打記録保持者も…「神奈川の高校」出身者でベストナイン組んでみた

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巨人を代表するスター2人の共通点(C)Kyodo News

東の“野球王国”


 プロアマ野球研究所(PABBlab)では今年5月、全国の強豪校出身選手でベストナインを選出する記事を本サイトに寄稿したところ、大きな反響があった。

 そこで、ここではその『ベストナイン』企画の続編として、都道府県単位に対象を広げてベストナインを選出してみようと思う。なお、投手については候補が多いため、プロ野球のオールスターファン投票と同様に先発・中継ぎ・抑えの3部門に分けた。

 大阪・愛知に続く第3回は、関東が誇る野球王国・“神奈川”。ちなみに、今回も出身地ではなく、あくまでも「神奈川の高校出身」の選手から選出している。


「神奈川の高校出身者」ベストナイン


<先発投手>
若林忠志(本牧中)
[通算] 528試(3557.1回) 237勝144敗 防1.99

<中継ぎ投手>
山口鉄也(横浜商)
[通算] 642試(639.2回) 52勝27敗29セーブ・273ホールド 防2.34

<抑え投手>
松井裕樹(桐光学園)
[通算] 321試(439.2回) 18勝33敗139セーブ・53ホールド 防2.62
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点

<捕手>
近藤健介(横浜)
[通算] 674試 率.304(2167-659) 本28 点276 盗25
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点

<一塁手>
飯田徳治(浅野中)
[通算] 1965試 率.284(6970-1978) 本183 点969 盗390

<二塁手>
森野将彦(東海大相模)
[通算] 1801試 率.277(5707-1581) 本165 点782 盗18

<三塁手>
原 辰徳(東海大相模)
[通算] 1697試 率.279(6012-1675) 本382 点1093 盗82

<遊撃手>
平野恵一(桐蔭学園)
[通算] 1260試 率.279(4239-1184) 本18 点263 盗60

<外野手>
柴田 勲(法政二)
[通算] 2208試 率.267(7570-2018) 本194 点708 盗579

高橋由伸(桐蔭学園)
[通算] 1819試 率.291(6028-1753) 本321 点986 盗29

秋山翔吾(横浜創学館)
[通算] 1207試 率.301(4674-1405) 本116 点513 盗112
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点

<指名打者>
筒香嘉智(横浜)
[通算] 968試 率.285(3426-977) 本205 点613 盗5
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点


その他の候補


<投手>
山本 昌(日大藤沢)
[通算] 581試(3348.2回) 219勝165敗5セーブ 防3.45

松坂大輔(横浜) 
[日米通算] 376試(2254.2回) 170勝108敗2セーブ・3ホールド 防3.53
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点

涌井秀章(横浜) 
[通算] 417試(2315.2回) 133勝128敗37セーブ・16ホールド 防3.51
☆現役
※成績は昨シーズン終了時点

<内野手>
田代富雄(藤沢商)
[通算] 1526試 率.266(4961-1321) 本278 点867 盗29

愛甲 猛(横浜)
[通算] 1532試 率.269(4244-1142) 本108 点513 盗52

<外野手>
竹之内雅史(鎌倉学園)
[通算] 1371試 率.249(4357-1085) 本216 点606 盗63

鈴木尚典(横浜)
[通算] 1517試 率.303(4798-1456) 本149 点700 盗62

多村仁志(横浜)
[通算] 1342試 率.281(4140-1162) 本195 点643 盗43


すさまじい投手陣の顔ぶれ!


 先発投手には、「横浜高出身のベストナイン」でも選出した若林を引き続きピックアップした。

 NPBの定める2000投球回以上の通算防御率ランキングでは、歴代4位にランクイン。ちなみに、1点台は若林を含めて4人しかいないという大偉業である。


 中継ぎの山口は、高校時代は無名の投手だった。

 米マイナーリーグを経て、育成ドラフトで巨人へ入団。プロ入り2年目に支配下登録されると、翌年からはNPB記録となる9年連続での60試合登板を果たし、チームの中継ぎ陣を支える存在へ。通算273ホールドは、昨シーズン終了時点で歴代2位の記録だ。


 抑えは、現役から楽天・松井を。今年から先発に転向となったが、24歳という若さながら既に通算139セーブをマークしている。

 今後どうなるかは分からないが、再び抑えに戻るようなことがあれば、名球会入りの基準である250セーブは楽にクリアすることができそうだ。


時代を越えた“横浜高バッテリー”に


 捕手は“専任”では人材難が否めず。他のポジションを守ることが多いが、ここも「横浜高ベストナイン」と同様に近藤を選んだ。

 飯田は南海の黄金時代を支えた一人。ファーストでありながら俊足で、6度のシーズン40盗塁を記録。国鉄に移籍した1957年には盗塁王に輝いている。一塁守備の名手としても知られる選手だ。


 二遊間は平野がセカンド、森野はサードやファーストを守ることが多かったが、他の選手との兼ね合いでセカンドに森野、ショートに平野とした。

 森野はレギュラーに定着するまでは時間がかかったものの、30歳を過ぎてから打撃が開花。2009年にはリーグ2位となる109打点をマークしている。また、守備ではバッテリー以外のポジションを守れる器用さも武器だった。

 平野は大学時代からショートの守備名人として注目され、自由枠でオリックスに入団。プロ入り後はセカンドと外野を守ることが多かったが、その守備範囲の広さは圧倒的で度々好守備でチームを救った。


 サードには、神奈川球界の野手の象徴的な存在とも言える原辰徳を据える。

 東海大相模では4度の甲子園出場、東海大では首都大学野球で7度のベストナインに輝き、4球団競合の末、巨人に入団。長く4番を務め、監督としても8度のリーグ優勝、3度の日本一に輝いている。


外野陣には「巨人V9戦士」


 柴田は法政二時代にエースとして甲子園夏春連覇を達成。投手としてプロ入りしたが、すぐに野手に転向すると外野のレギュラーに定着した。

 通算579盗塁は、今でもセ・リーグの最多記録。リードオフマンとして巨人のV9に大きく貢献した名プレイヤーである。


 高橋は入学直後からレギュラーとなり、1年夏と2年夏の甲子園に出場。慶応大では歴代1位となる通算23本塁打を放ち、大争奪戦の末に逆指名で巨人に入団した。

 プロでも早くから中軸となり、巨人のスタープレイヤーとして活躍。キャリア終盤は故障に苦しんだが、“天才”と呼ばれる打撃で長く活躍した。


 秋山は現役ではナンバーワンのヒットメーカー。高校時代は無名だったが、地方リーグの八戸大(現・八戸学院大)で力をつけ、ドラフト3位で西武に入団した。

 プロでは2年目にレギュラーをつかむと、2015年には歴代最多となるシーズン216安打をマーク。首位打者1回、最多安打4回の実績を残し、今年からは活躍の場をメジャーリーグへと移している。

 また、指名打者の筒香も秋山と同様に、今年からメジャーでの活躍が期待される選手だ。


 若林や飯田など年代の古い選手もいるが、その他の候補も含め、現役選手が多いというのも特徴的な神奈川県。高校野球人気は全国でも間違いなくNo.1であり、その土壌が数々の名選手輩出につながっていると言えるだろう。

 また、柴田以外は惜しくも2000本安打に到達しなかった選手が多いだけに、現役の近藤や秋山、筒香には、是非とも大記録達成に期待したい。


☆記事提供:プロアマ野球研究所

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