コラム 2021.05.29. 09:08

「戦国東都」は二部もアツい!拓大・川船龍星と日大・赤星優志がドラフト戦線に浮上

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拓殖大・川船龍星選手 [写真提供=プロアマ野球研究所]

二部にも注目の選手が!


 全国でトップと言われるレベルの高さに加え、入替戦の過酷さから“戦国東都”の異名を東都大学野球。

 毎年のように上位指名でプロ選手を輩出しており、今年も大学No.1捕手の呼び声高い古賀悠斗(中央大)を筆頭に有力選手が多くいる。




 また、レベルの高さは一部に限った話ではない。

 冒頭で「入替戦」についても触れたように、二部にも楽しみな選手が多数存在しているのが東都の魅力でもある。

 今回は、その東都二部を代表するプロ注目の好投手・2人をご紹介したい。



常時145キロを超える直球が魅力


 まず1人目が、拓殖大の川船龍星だ。

 松本第一の出身で、現在DeNAでブレイクしている牧秀悟の1年後輩にあたる。高校3年時には県内で屈指の本格派として注目され、拓殖大では1年春からリーグ戦に登板している。


 そのピッチングを初めて見たのは、2年秋の国士館大戦だった。

 この時も最速144キロのストレートを武器に3回を無失点と好投。スカウト陣から高い注目を集めていた高部瑛斗(現・ロッテ)との対戦も2打数ノーヒット、1奪三振と抑え込んでいる。

 この春も東京農業大戦(4月19日)と専修大戦(5月11日)を見たが、東京農業大戦は7回2/3を投げて2失点で勝ち投手となり、専修大戦は負け投手になったものの、9回を投げ切り2失点完投。いずれも安定したピッチングを見せている。


 確認できたストレートの最速は、東京農業大戦でマークした149キロ。2試合とも終盤はスピードダウンしながらも、コンスタントに145キロを超えるストレートは勢い十分で、2年時と比べて明らかにレベルアップしている印象を受けた。

 フォームは少し上半身が強く、ステップの幅が狭く見えるが、踏み出した左足の着地が安定しており、左右に体が振られることがないのが長所だ。体の近くで、高い位置から腕が振れるため、ボールの角度も申し分ない。

 130キロ近いスピードの縦のスライダーとフォークは打者の手元で鋭く変化し、ストレートとのコンビネーションで度々空振りを奪っていた。


 課題となるのは、ピッチングに緩急をつけるために必要となる緩い変化球。

 100キロ台のカーブも投げているが、明らかに腕の振りが緩く、打者が簡単に見極められるボールとなっている。また、120キロ台前半の少しスピードを落としたスライダーも、精度はもうひとつという印象だった。

 ただ、ストレートと決め球となる縦の変化球に関しては東都一部にもなかなかいないレベルであり、試合を作る能力も高い。このまま安定した投球を続けていけば、十分にドラフト候補として注目される存在となりそうだ。


▼ 川船龍星(拓殖大)
・投手
・180センチ/80キロ 
・右投右打
・松本第一高出身

<主な球種と球速帯>
ストレート:140~149キロ
カーブ:100~110キロ
スライダー:124~128キロ
フォーク:130~134キロ

<クイックモーションでの投球タイム>
1.20秒


日大の“152キロ右腕”にスカウト陣が熱視線


 もう1人の注目投手が、日本大の赤星優志だ。

 こちらも1年秋にリーグ戦デビューを果たし、昨年秋からは先発の一角に定着すると、開幕戦でいきなり152キロをマークして話題となった本格派右腕である。


 残念ながら昨年は見る機会がなく、今年の春は東京農業大(5月11日)との試合を現地で見ることができた。

 立ち上がりに味方のエラーで1点は失ったものの、2回以降は0を並べて自責点0で完投。試合は1-1の引き分けだったが、見事なピッチングだった。


 この日の最速は144キロで、アベレージも140キロ台前半と少しストレートの凄みには欠けたが、その一方で目立ったのが巧みな投球術だ。

 ストレートと変わらない腕の振りでスライダー、ツーシーム、フォークなど多彩な変化球を操り、9回裏の申告敬遠以外は四死球0とコントロールも安定している。

 これに加えて、テンポの良さも光る。捕手からボールを受け取ると、すぐにサインに頷いて次のボールを投げ、操るボールのバリエーションは豊富。これでは打者は的を絞るのが難しい。

 さらに走者を背負ってもセットでボールを持つ時間に変化をつけるなど、終始落ち着いていた。エラーが絡まなければ失点しそうな雰囲気はなかった。


 昨年秋は3勝をマークするも、防御率は3点台。それがこの春は同じく3勝(1敗)も防御率は0.78と安定感が格段にアップ。最優秀防御率に輝き、チームに5季ぶりの優勝をもたらしている。

 この後に控えている入れ替え戦はもちろんのこと、秋のドラフトに向けても期待の膨らむ圧巻の投球。今後の活躍次第にはなるが、一気に有力なドラフト候補の1人として浮上してくる可能性は高いだろう。


▼ 赤星優志(日本大)
・投手
・176センチ/80キロ 
・右投右打
・日大鶴ヶ丘出身

<主な球種と球速帯>
ストレート:136~152キロ
カーブ:110~116キロ
スライダー:122~126キロ
フォーク:125~128キロ

<クイックモーションでの投球タイム>
1.22秒


☆記事提供:プロアマ野球研究所
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