ニュース 2022.04.20. 19:48

【江戸川区立上一色中】西尾弘幸先生|中学野球は土台作り「もっと野球をやりたい」と思える選手を育てる

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江戸川区立上一色中の監督として、全中に4度出場し、2度の準優勝、2度のベスト4の実績を持つ西尾弘幸先生。全国トップクラスの力を持つ公立校と言って、間違いないだろう。毎年、投打のバランスが高く、上のステージで活躍するOBが多い。2019年には横山陸人(ロッテ)、2021年には深沢鳳介(DeNA)がドラフト指名を受け、プロ野球選手となった。成長途上の中学生を育てるために、西尾先生が大切にしていることとは何か――。3月に発売された書籍「育成年代の『技術と心』を育む中学野球部の教科書」(大利実/カンゼン)の中から、一部をご紹介します。




フルスイングの空振りOK!


得点が入りにくい中学軟式野球において、毎年のように強力打線を作り上げている。練習見学に来る指導者の大多数が知りたいのも、ここのところだ。もっとも大事にする教えとは何か。
「バットをしっかりと振って、強い打球を飛ばすことです。細かい技術的なポイントもありますが、打ち方を気にするあまり、バットを振れなくなる選手もいます。ファーストストライクの甘いストレートを、思い切り振り抜く。若いカウントから積極的に打つ。高校でも必ず求められることです。年齢を重ねるほど、考え方がシンプルになってきました」

チームで徹底しているのが「空振りOK!」の姿勢だ。フルスイングの空振りをすると、「ナイススイング!」とベンチが湧く。ベンチが「あぁ……」とため息を吐くと、その空気はバッターにも伝播してしまうものだろう。空振りをポジティブに捉える。
「思い込ませているのもありますが、空振りのあとは打てる。特に、『変化球の空振りはヒットにつながる!』という考えを持たせています。空振りをすることで、変化球の軌道に合ってくる。バットを振らないと、ボールとの間合いがわからないですよね」

練習の中で、カーブ設定のピッチングマシンをわざと空振りして、次のカーブをジャストミートで捉える。こんな練習を入れることもある。空振りがマイナスではなく、空振りが好結果につながるように、日頃から体に染み込ませている。
「なかなか勝てなかった頃は1球の空振りやファウルに対して、『何やってんだよ……』と思っていたんですけど、バッティングはそう簡単なものではないですよね。いつも打てるわけではありません。だから、難しく考えずに、自分のスイングをする。そう思うようになってから、全中に出場できるようになりました」

2015年に全中初出場を遂げる前は、「全国大会まであと1勝」と王手をかけたところで2度、3度と負けた経験を持つ。「細かいことをいろいろ言い過ぎてしまったのもあると思います。それが、選手へのプレッシャーになっちゃったのかな……」と申し訳なさそうに振り返る。今は、良い意味で余裕が生まれ、おおらかになった。
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