

2月9日に発売された『小さなプロ野球選手の履歴書』(カンゼン)。ヤキュイク編集部が企画、編集したこの本のなかから、オリックスバファローズ森友哉選手を小学生時代に指導した「庭代台ビクトリー」の大川秀樹前総監督にお話を伺った「指導者が語るアマチュア時代」の一部を紹介します。
「どこにでもおる『やんちゃくれ』という感じで、一時もじっとせずに、ようチョコチョコしていたのを覚えていますね」
そう懐かしそうに振り返ってくれたのは、森選手の少年野球時代の監督である大川秀樹さん。
プロ野球の世界では身長170センチと低い部類に入るが、小学生時代はむしろ大きいほうだったという。
「入ってきた当時は小さかったですけど、それでも1年生なりの小ささでした。5年生頃からグーンと背が伸びて。6年生の時は他の子よりもちょっと大きいくらいでしたね」
お借りした写真を見ると、確かに周囲の子よりも大きいのがよくわかる。

甲子園でもプロでも身長を感じさせない豪快な打撃が魅力の森選手だが、当時から打撃はもちろん投げても他の子とはレベルの違う、いわゆる『スーパー小学生』のような存在だった。
「ヘッドスピードの速さが他の子どもたちと全然違いました。6年の頃は大人が草野球で使うビヨンドマックスを普通に振っていましたから」
スイングの形などは上のカテゴリーで教えてもらえばいい。小学生時代はとにかくヘッドスピードを速くすることが一番大事。あとはとにかく振れ! 思い切り振れ!
それが大川さんの打撃の指導方針だった。
「ヘッドスピードの速い選手に汚いスイングの選手はいない。ヘッドスピードが速くないと綺麗なスイングにならない。ヘッドスピードを速くするために綺麗なスイングにするのではなく、ヘッドスピードが速くなったら勝手にスイングが綺麗になってくる」
大川さんのバッティング哲学を体現するように、森選手は抜群のヘッドスピードから大人顔負けの打球を次々かっ飛ばす少年だった。ホームランもフェンスオーバーするだけではなく、外野の頭上をはるか越えていくような打球ばかりだった。
「あの子と同じくらい打つ子はよそのチームにもいましたけど、あの子ほど飛距離を出せる子はいなかったですし、あの子を抑えられるピッチャーもいなかったですね」
そんな森選手の小学時代の打撃を、生まれ持った才能やセンスがあったから、という言葉では片づけられないと大川さんは言う。
「日頃から家で5分でも10分でもいいから素振りしておけよって言っていたんです。それを森はお兄ちゃんと一緒にちゃんとやっていましたからね。それもちょっと重たいバットで。毎日夢中になって素振りをしていましたから、それだけ野球が好きだったということでしょうね」
■小学生時代はむしろ背が高かった ヘッドスピードを速く! 思い切り振れ!
【抜群のヘッドスピードを誇ったスーパー小学生】
「どこにでもおる『やんちゃくれ』という感じで、一時もじっとせずに、ようチョコチョコしていたのを覚えていますね」
そう懐かしそうに振り返ってくれたのは、森選手の少年野球時代の監督である大川秀樹さん。
プロ野球の世界では身長170センチと低い部類に入るが、小学生時代はむしろ大きいほうだったという。
「入ってきた当時は小さかったですけど、それでも1年生なりの小ささでした。5年生頃からグーンと背が伸びて。6年生の時は他の子よりもちょっと大きいくらいでしたね」
お借りした写真を見ると、確かに周囲の子よりも大きいのがよくわかる。

甲子園でもプロでも身長を感じさせない豪快な打撃が魅力の森選手だが、当時から打撃はもちろん投げても他の子とはレベルの違う、いわゆる『スーパー小学生』のような存在だった。
「ヘッドスピードの速さが他の子どもたちと全然違いました。6年の頃は大人が草野球で使うビヨンドマックスを普通に振っていましたから」
スイングの形などは上のカテゴリーで教えてもらえばいい。小学生時代はとにかくヘッドスピードを速くすることが一番大事。あとはとにかく振れ! 思い切り振れ!
それが大川さんの打撃の指導方針だった。
「ヘッドスピードの速い選手に汚いスイングの選手はいない。ヘッドスピードが速くないと綺麗なスイングにならない。ヘッドスピードを速くするために綺麗なスイングにするのではなく、ヘッドスピードが速くなったら勝手にスイングが綺麗になってくる」
大川さんのバッティング哲学を体現するように、森選手は抜群のヘッドスピードから大人顔負けの打球を次々かっ飛ばす少年だった。ホームランもフェンスオーバーするだけではなく、外野の頭上をはるか越えていくような打球ばかりだった。
「あの子と同じくらい打つ子はよそのチームにもいましたけど、あの子ほど飛距離を出せる子はいなかったですし、あの子を抑えられるピッチャーもいなかったですね」
そんな森選手の小学時代の打撃を、生まれ持った才能やセンスがあったから、という言葉では片づけられないと大川さんは言う。
「日頃から家で5分でも10分でもいいから素振りしておけよって言っていたんです。それを森はお兄ちゃんと一緒にちゃんとやっていましたからね。それもちょっと重たいバットで。毎日夢中になって素振りをしていましたから、それだけ野球が好きだったということでしょうね」