三拍子揃ったショートストップ
8月3日に『第101回全国高等学校野球選手権大会』の組み合わせ抽選会が行われ、各校初戦の対戦カードが決定。いよいよ明日6日から“令和最初”の夏の甲子園が幕をあける。
その101回目の夏に向け、注目してもらいたい選手たちをピックアップ。まずは、先陣をきって開幕カードとなる初日・8月6日の第1試合で登場する青森・八戸学院光星の遊撃手、武岡龍世選手だ。
▼ 武岡龍世(八戸学院光星/青森)
東北を代表する三拍子揃ったショートストップで、“名門”八戸学院光星で入学直後からレギュラーの座をつかみ、昨年夏の甲子園でも2番打者としてシュアな打撃を見せた。
決して派手なプレーをするタイプではないが、重心が上下動せずにスムーズに動けるフットワークと、正確なスローイングは安定感十分。前後、左右どちらも素早く動け、安心して見ていられる。年々堅実さが増しており、夏の青森大会でも6試合で失策は「0」と見事な守備を見せた。
打撃も秋から中軸を任されると、明治神宮大会ではバックスクリーンに一発を放つなどパワーアップ。この夏は他の選手の成長もあって1番に回ったが、積極的な打撃で10安打を放ちながら7個の四死球を選ぶなど、高い出塁率をマークしてトップバッターとしての役割をしっかり果たして見せた。一塁到達タイムもコンスタントに4.1秒台をマークし、脚力も申し分ない。
春の選抜では注目を集めながら、初戦で河野佳(広陵)の前に完封負けを喫し、自身も4打数1安打と強いインパクトを残すことができなかっただけに、最後の夏の大舞台で攻守にわたって大暴れする姿を見せてもらいたいところだ。
▼ 地方大会の成績
6試合 17打数10安打7打点 打率.588
▼ 第1日・8月6日(火)
第1試合:八戸学院光星(青森)- 誉(愛知)<10:30>
文=西尾典文(にしお・のりふみ)