アウト1つも取れないまま5失点
楽天の松井裕樹投手(24)が27日、ウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉で行われている巨人とのファーム練習試合に先発登板。立ち上がりの初回に打者一巡の猛攻を許し、6失点を喫する炎上。1回限りでマウンドを降りた。
桐光学園高から2013年のドラフト1位で楽天に入団したプロ7年目の左腕。これまで6年のキャリアで321試合に登板、139セーブの実績を誇る鷲の絶対的守護神だが、今季からは先発転向に挑戦している。
オープン戦では4試合の登板で1勝1敗、防御率7.00と少し苦しむ姿も見せていたが、開幕が延期になったことを味方につけるべく、この日はファームで調整のマウンドに臨んだ。
ところが、待っていたのはまさかの光景。立ち上がり、先頭の湯浅大に甘く入った速球を完ぺきに弾き返され、左中間への二塁打。いきなりピンチを背負うと、2番の吉川大幾は追い込みながらも勝負球が決まらず、四球で歩かせて無死一・二塁。さらに3番の山下航汰もフルカウントから歩かせてしまい、無死満塁と絶体絶命のピンチを招く。
つづく4番・北村拓己には三遊間を破られる安打。二塁走者も還る2点適時打となり、いきなりの2失点。なおも無死一・二塁から、5番の石川慎吾には変化球を完ぺきに捕らえられ、弾丸ライナーがレフトスタンドへ。3ラン被弾で、1つのアウトも取れぬまま5失点を喫した。
被弾後はかんたんに二死を奪うも…
無死走者なし、仕切り直しとなった6番・岸田行倫との対戦では右飛。つづく重信慎之介も3球三振に斬って二死と、ようやく落ち着くかに思われたところ、山本泰寛には2ストライクと追い込みながら、外寄りの変化球を上手く運ばれてレフトへ。この回4本目の安打を許す。
さらに盗塁を許してピンチとなると、9番・松原聖弥にはフルカウントから甘く入った速球をレフト線ギリギリに運ばれ、これが適時二塁打に。二死走者なしから、もう1点を奪われてしまう。
その後、トップに帰って湯浅とこのイニング2度目の対戦は四球。二死一・二塁と走者をため込み、つづく吉川に対してもボール2つと苦しいカウントを作ったが、最後は右飛に斬ってなんとか3つ目のアウトをゲット。1イニングに30分近くを要する苦しい投球になった。
結局、この日は1回を投げ終えたところで降板に。打者11人に対して被安打5、与四球が3つで6失点という内容。際どいコースを狙ったボールがことごとく外れ、カウントを悪くしてから甘く入ったボールを痛打されるという負のサイクルに苦しんだ。
シーズン開幕までに復調のキッカケを掴むことはできるのか…。背番号1の巻き返しが待たれる。