原点回帰と進化の時間に
取材規制中のDeNAは13日、オンラインミーテングアプリ「ZOOM」を使用し、ドラフト2位“左腕”坂本裕哉投手のオンライン取材を実施した。
自主練習を終えたの坂本は、体幹トレーニングやウエイト中心のメニューだったことを明かし、「キャンプと同じような強度の高いトレーニング」をテーマに掲げているとのこと。
プロ1年目から難しい調整を強いられているが、「今の時間の使い方でシーズンが変わる。もう1回、準備が出来る期間として、プラスに捉えたい」と語り、感覚を鈍らせないため「イニングやバッターを想定したピッチング練習」を心がけているという。
また、「大学の時はコントロールに自信があったけど、プロの世界では力みが出ているのか、細かいコントロールが甘い。(球威で)押し込めてアウトにはとれているけど、細かいコントロールがないと最終的には致命傷になる。もう一度(大学時代と)同じ自信が持てるように」と課題を挙げ、キャッチボールなどから自身の投球を見つめ直す時間に充てている。
その他にも、「大好きで参考にしてきたピッチャー」だというソフトバンクの和田毅投手をテーマにした本「和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか」を愛読。「科学的なピッチングフォームを大学時代から取り入れるなど、意識を高く持っている。勉強なった」と、意識面でのブラッシュアップも図っているようだ。
寮生でもある坂本は、外出が禁止となっている状況でも「ファームの若い選手たちはウエイトなどを意識高くやっている。参考にしながらこの期間にやっています」と刺激を受けている様子。オフタイムには「上茶谷さんとのパワプロクン」や、立命館大の先輩でもある東克樹とコミュニケーションを図るなど、気の置けない仲間とリラックスして過ごしている。
「小さい時は弟とふたりで“手打ち野球”をしたり、野球盤やWiiのパワプロクンで遊んでました。野球ばっかりやってましたね」と振り返る“野球小僧”は、いまはパワーを蓄える時と捉えている。事態が収束したときに「野球が大好き」な気持ちを、ハマスタで爆発させるために――。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)