「プロ野球1年生のきみへ」第3回:松岡洸希
西武は10日、「プロ野球1年生のきみへ」と題して、担当スカウトから今年のルーキーたちに宛てた“手紙”を公開することを発表した。
各スカウトにとって選手たちは“我が子”のような存在。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、直接対話が出来ない状況が続くなか、各担当スカウトたちが選手に対して“いま伝えたい想い”を綴ろうと筆を執った。
第3回目の今回は、スカウト歴8年の鈴木敬洋・育成アマチュア担当から、ドラフト3位投手・松岡洸希(埼玉武蔵ヒートベアーズ⇒西武)へ宛てた手紙。コロナ禍で過ごすルーキーへ、伝えたい想いとは――。
鈴木敬洋スカウトから松岡洸希へ
松岡洸希くんへ
“てっぺんが見えない選手“これがきみをみた最初の感想かな。上限が見えないからこれからどう成長していくか楽しみしか見えなかったんだよね。
投手としての経験は少ないけれどサイドスローで150キロ投げる選手はそういないし、爆発的な力がある。西武の投手陣を脅かすような存在になってくれる逸材だと感じたね。これから体を作ってトレーニングをしていけば150キロ後半もいけるんじゃないかなと思うよ。
ひとつアドバイスをするなら、もっと広く視野を広げることかな。コーチや先輩と話をして、投手として少ない経験を補うことができたらもっと成長すると思うし、それができると思っているよ。
いまは思うような練習ができないけれど日誌をみて試行錯誤している様子が伝わるし、投げたい気持ちも伝わるけど、時間があるからこそ基礎から徐々にレベルアップしていって楽しく過ごしてくれたらいいなと思います。
最後に。独立リーグでプレーをしてきてNPBに入ったこと、その感謝を忘れずにがむしゃらに泥臭く野球をして欲しい。そして独立リーグからプロを目指す後輩たちのためにも全力で野球に向き合ってほしいと思っています。
埼玉西武ライオンズ育成アマチュア担当・鈴木敬洋(8年目、担当地区:独立リーグ・信越、主な担当選手:2018年伊藤翔投手、2019年岸潤一郎)