2022.04.05 18:00 | ||||
北海道日本ハムファイターズ | 0 | 終了 | 2 | 千葉ロッテマリーンズ |
札幌ドーム |
● 日本ハム 0 - 2 ロッテ ○
<1回戦・札幌ドーム>
ロッテは2-0で勝利し4連勝で、貯金を1とした。
先頭打者の出塁は4回の1度だけだったが、しっかりとチャンスを作り得点につなげた。0-0の4回、レアード、安田尚憲の連打で一、二塁とすると、エチェバリアのレフト前の適時打で先制。平沢大河の投ゴロ、藤岡裕大の遊飛で二死となるも、2打席連続三振の1番・髙部瑛斗が日本ハム先発・上沢直之のフォークをセンター前にはじき返す適時打で、この回2点を挙げた。
高部は昨季3打席目以降の打率が.105(19-2)だったが、この日は第3打席に続き第4打席もレフト前に運ぶなど、今季の3打席目以降の打率は.364(22-8)。5日の日本ハム戦のように最初の2打席は安打がなくても、3打席目以降に安打を放ち複数安打したケースは開幕して9試合ながら3度もある。
2打席打ち取られても、3打席目以降にしっかりと対応する技術、メンタルが備わっている。3月のオンライン取材で話していた「自分のできること、引きずらないこと、毎日新しく切り替えてやること、よくも悪くも毎日フレッシュな気持ちで過ごそう」ということが継続してできているからこそ、3打席目以降に対応できているのではないだろうか。
先発したロメロは2回に3連打で無死満塁のピンチを“0”で切り抜けると、6回を3安打無失点に抑えた。2-0の7回に登板した国吉佑樹が四球と安打で、一、二塁と苦しい投球。ロッテベンチは国吉から廣畑敦也にスイッチ。2月の取材で廣畑は「リリーフで苦しい場面で登板するときは、相手はチャンスで盛り上がっていた。こちらは“ピンチで盛り上がってやろう”と」、「野球をするなかで、ピンチで下がるのはよくない。ピンチで勢いを出すと次の攻撃につながっていくと考えているので、明るくしています」と話しており、どんな投球をするのか注目した。
アルカンタラを143キロのカットボールで空振り三振、石井一成にレフト前に運ばれ満塁としてしまい、続く代打・清宮幸太郎には3ボール0ストライクと1球もボールが許されない状況に。150キロのストレート、122キロのカーブで追い込むと、最後は151キロのストレートで捕邪飛。浅間大基に対しても3ボール2ストライクからの8球目のカットボールで空振り三振。8回の攻撃で得点こそならなかったが、ピンチの場面にも動じることなく、チームに勢いを与える投球だった。
2-0の8回は西野勇士、9回は益田直也のリレーで完封勝利。開幕してから先発投手が安定していたものの、リリーフ陣がやや不安定だったなかで、きっちりと勝ちパターンの継投で“7、8、9回”を0で終え勝てたことはなによりも大きい。
完封勝ちに導いた捕手・佐藤都志也の存在も忘れてはならない。3日の西武戦、プロ3年目で初めて4番で出場し、そのときは一塁での出場だったが、この日は『4番・捕手』でスタメン出場。打っては初回の第1打席にライト前に運ぶ安打を放てば、守っては2回と7回に満塁のピンチを招きながらも、無失点で切り抜けるなど、投手陣を引っ張った。
“打てる捕手”を目指す佐藤は、打撃での勝負強さに光るものはあったが、守備面に課題があった。スタメンマスクで出場しても試合終盤に途中交代することが多く、昨季は捕手で22試合先発出場したが、最後までマスクを被ったのは2試合のみ。今季は捕手でスタメン出場した3試合、全て最後までマスクを被り続けている。
佐藤が先発マスクを被った3試合のチーム防御率は0.96。昨季までロメロが先発した試合は加藤匠馬が先発マスクを被っていたが、今季は佐藤がスタメン出場し、ここまで2試合いずれもクオリティ・スタート(6回以上3自責点以内)をクリア。守備面でも成長した姿を見せている。
高部、佐藤、廣畑は3人とも“97年世代”。前後の世代に比べて、これまで目立った活躍が少なかったが、そのほかにも平沢大河が3日の西武戦で2本の適時打、福田光輝も3月30日のソフトバンク戦代打で登場し2安打とアピールしている。6日の日本ハム戦の予告先発も“97世代”の本前郁也。今夜も“97世代”の男たちがチームを勝利に導くような働きに期待したい。
文=岩下雄太
<1回戦・札幌ドーム>
ロッテは2-0で勝利し4連勝で、貯金を1とした。
先頭打者の出塁は4回の1度だけだったが、しっかりとチャンスを作り得点につなげた。0-0の4回、レアード、安田尚憲の連打で一、二塁とすると、エチェバリアのレフト前の適時打で先制。平沢大河の投ゴロ、藤岡裕大の遊飛で二死となるも、2打席連続三振の1番・髙部瑛斗が日本ハム先発・上沢直之のフォークをセンター前にはじき返す適時打で、この回2点を挙げた。
高部は昨季3打席目以降の打率が.105(19-2)だったが、この日は第3打席に続き第4打席もレフト前に運ぶなど、今季の3打席目以降の打率は.364(22-8)。5日の日本ハム戦のように最初の2打席は安打がなくても、3打席目以降に安打を放ち複数安打したケースは開幕して9試合ながら3度もある。
2打席打ち取られても、3打席目以降にしっかりと対応する技術、メンタルが備わっている。3月のオンライン取材で話していた「自分のできること、引きずらないこと、毎日新しく切り替えてやること、よくも悪くも毎日フレッシュな気持ちで過ごそう」ということが継続してできているからこそ、3打席目以降に対応できているのではないだろうか。
廣畑が好リリーフ
先発したロメロは2回に3連打で無死満塁のピンチを“0”で切り抜けると、6回を3安打無失点に抑えた。2-0の7回に登板した国吉佑樹が四球と安打で、一、二塁と苦しい投球。ロッテベンチは国吉から廣畑敦也にスイッチ。2月の取材で廣畑は「リリーフで苦しい場面で登板するときは、相手はチャンスで盛り上がっていた。こちらは“ピンチで盛り上がってやろう”と」、「野球をするなかで、ピンチで下がるのはよくない。ピンチで勢いを出すと次の攻撃につながっていくと考えているので、明るくしています」と話しており、どんな投球をするのか注目した。
アルカンタラを143キロのカットボールで空振り三振、石井一成にレフト前に運ばれ満塁としてしまい、続く代打・清宮幸太郎には3ボール0ストライクと1球もボールが許されない状況に。150キロのストレート、122キロのカーブで追い込むと、最後は151キロのストレートで捕邪飛。浅間大基に対しても3ボール2ストライクからの8球目のカットボールで空振り三振。8回の攻撃で得点こそならなかったが、ピンチの場面にも動じることなく、チームに勢いを与える投球だった。
2-0の8回は西野勇士、9回は益田直也のリレーで完封勝利。開幕してから先発投手が安定していたものの、リリーフ陣がやや不安定だったなかで、きっちりと勝ちパターンの継投で“7、8、9回”を0で終え勝てたことはなによりも大きい。
佐藤は投手陣を好リード
完封勝ちに導いた捕手・佐藤都志也の存在も忘れてはならない。3日の西武戦、プロ3年目で初めて4番で出場し、そのときは一塁での出場だったが、この日は『4番・捕手』でスタメン出場。打っては初回の第1打席にライト前に運ぶ安打を放てば、守っては2回と7回に満塁のピンチを招きながらも、無失点で切り抜けるなど、投手陣を引っ張った。
“打てる捕手”を目指す佐藤は、打撃での勝負強さに光るものはあったが、守備面に課題があった。スタメンマスクで出場しても試合終盤に途中交代することが多く、昨季は捕手で22試合先発出場したが、最後までマスクを被ったのは2試合のみ。今季は捕手でスタメン出場した3試合、全て最後までマスクを被り続けている。
佐藤が先発マスクを被った3試合のチーム防御率は0.96。昨季までロメロが先発した試合は加藤匠馬が先発マスクを被っていたが、今季は佐藤がスタメン出場し、ここまで2試合いずれもクオリティ・スタート(6回以上3自責点以内)をクリア。守備面でも成長した姿を見せている。
高部、佐藤、廣畑は3人とも“97年世代”。前後の世代に比べて、これまで目立った活躍が少なかったが、そのほかにも平沢大河が3日の西武戦で2本の適時打、福田光輝も3月30日のソフトバンク戦代打で登場し2安打とアピールしている。6日の日本ハム戦の予告先発も“97世代”の本前郁也。今夜も“97世代”の男たちがチームを勝利に導くような働きに期待したい。
文=岩下雄太