2022.04.30 14:00 | ||||
読売ジャイアンツ | 3 | 終了 | 10 | 阪神タイガース |
東京ドーム |
「この1イニングのゼロがとっても大きかった」
阪神の渡邉雄大投手(30)が30日、東京ドームで行われた巨人戦で1回無失点の好リリーフをみせ、プロ初勝利を手にした。チームは今季初の5連勝。3カード連続の勝ち越しを決め、残る借金は11となった。
最終スコア10-3の大差で決着した試合で、勝利の立役者となったのは、5回2失点で降板したウィルカーソンの後を受けた2番手・渡邉雄大だった。
佐藤輝明の適時打で2-2の同点とした直後の6回裏、渡邉はイニング先頭の代打・廣岡大志に左前安打で出塁を許すも、続く大城卓三のバントに対して猛チャージをかけ素早く二塁転送。間一髪で二塁封殺し、送りバントを阻止した。さらに一死一塁となり、代打・若林晃弘と1番・吉川尚輝は連続三振。1イニングを無失点に抑え、直後の一挙6得点の猛攻を呼び込んだ。
4月30日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した野球解説者の大矢明彦さんは「この1イニングのゼロがとっても大きかった」と、渡邉雄大が抑えた6回裏が試合の流れを左右するターニングポイントになったと指摘。
「渡邉雄大の好投がゲームを一回きっちり断ち切って、阪神に流れを持ってきましたよね。特にバント処理でのプレー。思い切ってセカンドに良いボールを投げた。暴投が出てもおかしくないし、思い切ってセカンドに投げるというのは難しいプレーでしたけど、これで点をやらずに1イニングいったというところでタイガースに流れがいった」と振り返った。
渡邉はBCリーグ新潟から2017年の育成ドラフト6位でソフトバンクに入団。20年途中に支配下昇格を果たしたものの、ソフトバンクでは一軍通算9試合の登板にとどまり、昨季限りで自由契約となっていた。それでも、昨年12月に阪神と育成契約を結び、今季開幕直前に“自身2度目”となる支配下昇格。新天地では10試合に登板し1勝1ホールド、防御率0.00と好投を続けている。
30歳でようやく初白星を手にした左腕の投球について、大矢さんは「淡々として恐れるものもないなという気もしながら、左バッターは絶対抑えられるという落ち着きが見られました」と好評価。今後のさらなる活躍に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』