首位とは2.5差
楽天が敵地でソフトバンクに連勝。このカード勝ち越しを決めた。
8日の試合は涌井秀章が5月18日以来の登板。立ち上がりに2点を失うも、以降は立て直して6回2失点の好投。4カ月ぶりの白星を掴んだ。
5月に右手の中指を骨折し、戦線離脱を強いられていたベテラン右腕。この日が実に113日ぶりの一軍マウンドとなった。
初回は柳田悠岐にレフトのテラス席まで運ばれる2ランを浴びたものの、2回以降は走者を背負いながらも粘る“らしい”投球を展開。5回・6回は3人斬りでまとめ、6回・86球で久々の先発登板を終えた。
試合は打線が4回に一挙4点で逆転に成功。終盤にも効果的に得点を加え、7-3で快勝。涌井には5月4日・日本ハム戦以来となる今季4勝目がついた。
8日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した齊藤明雄氏は、「長い夏休みだったですね……」とひと言。
この日の投球については、「骨折してしまって歯がゆい部分もあったと思いますが、良い内容でした。投球フォームもちょっと変わっていて、よりボールを前で叩こうとしていましたね」と変化にも言及。「この時期に頼れるベテランが帰ってくるのは、チームにとって非常に大きい」と頼れるベテランの復活に熱い視線を送った。
順位こそBクラスの4位だが、この日の勝利で今季の成績は62勝60勝2分。上位の3チームがゲーム差なしで並んでいるため、首位との差はすなわち3位との差である「2.5」。Aクラス入りどころか、逆転優勝の望みも残している。
井端弘和氏は涌井の復帰に触れつつ、やはり期待の高いベテラン4本柱の活躍がカギだと強調。「田中将大投手が8勝9敗、岸孝之投手が7勝9敗、則本昂大投手が7勝8敗。この負け越しをタイか、1個でも勝ち越しに持って行くことができれば、十分に優勝争いにも加わることができると思う」とした。
やはり勝負どころで頼りになるのは、経験豊富なベテランの力。涌井の復帰星を合図に、楽天の大逆襲がはじまるのか。残り19試合から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』