18被打数0被安打。被打率.000。
これは今季、ロッテ・岩下大輝の右打者の被打率だ。2019年に一軍に定着したが昨季までの3年間は主に先発を務め、昨季はシーズン自己最多の8勝、120イニングを投げた。今季は開幕直後の3月28日に『右肘関節クリーニング手術』を受け、8月24日に今季初昇格を果たすと、任された役割はリリーフ。ロングリリーフ、ビハインドゲームでの1イニング、イニング途中からの登板など様々な役割をこなし、14試合・16回1/3を投げ、1勝0敗、防御率0.55という成績を残した。
シーズン最終盤に抜群の安定感を誇った岩下は、右打者に対して1本も安打を打たれなかった。対戦数が少なかったとはいえ、デスパイネ(ソフトバンク)を3被打数0被安打1奪三振、今季本塁打・打点の二冠王に輝いた山川穂高(西武)も2被打数0被安打、首位打者の松本剛(日本ハム)も1被打数0被安打と各球団の強打者、タイトルホルダーを抑え込んだ。
「もともと去年までは右の方が被安打が多くて、左の方を抑えていた」。
本人が話すように、一軍に定着した2019年から昨季までの3年間の被打率を見ても、全てのシーズンで左打者よりも右打者の被打率が高い。特に昨季は左打者の被打率が.198に対し、右打者の被打率は.299と1割以上右打者の方が打たれていた。
▼ 岩下大輝の左右別被打率
【2019年】
左打者:.215(177-38)
右打者:.249(169-42)
【2020年】
左打者:.281(210-59)
右打者:.287(136-39)
【2021年】
左打者:.198(257-51)
右打者:.299(197-59)
持ち球はこれまでと変わらずストレート、フォーク(カウント球で投げるストライクゾーンへのフォーク・空振りを奪うストライクゾーンからボールゾーンに落ちるフォーク)、スライダー。今季はなぜ右打者の被安打を0に抑えられたのかーー。本人は「巡り合わせもあると思うんですけど、うまく状況を整理してから試合に入れていたので、来年以降にも活かせるのかなと思います」と、右打者を抑えられた要因について自己分析した。
「今年はリハビリ期間が長かったですし、シーズンは最後の1カ月中継ぎで投げさせてもらっていましたけど、そこまで1年間やれる体力が戻っているわけではないと思っています。肘肩にしてもそうですけど1年間やるというのは体力的にきついところがあるので、まずはそこを戻したい。1年間やれる体づくりをしたいなと思います」。来季、シーズン通して投げたときにどのような成績を残すのか、また右打者の対戦成績が今季と変わらず抑え込めるのかを含めて注目だ。
▼ 岩下大輝の今季左右別被打率
【2022年】
左打者:.176(34-6)
右打者:.000(18-0)
取材・文=岩下雄太
これは今季、ロッテ・岩下大輝の右打者の被打率だ。2019年に一軍に定着したが昨季までの3年間は主に先発を務め、昨季はシーズン自己最多の8勝、120イニングを投げた。今季は開幕直後の3月28日に『右肘関節クリーニング手術』を受け、8月24日に今季初昇格を果たすと、任された役割はリリーフ。ロングリリーフ、ビハインドゲームでの1イニング、イニング途中からの登板など様々な役割をこなし、14試合・16回1/3を投げ、1勝0敗、防御率0.55という成績を残した。
シーズン最終盤に抜群の安定感を誇った岩下は、右打者に対して1本も安打を打たれなかった。対戦数が少なかったとはいえ、デスパイネ(ソフトバンク)を3被打数0被安打1奪三振、今季本塁打・打点の二冠王に輝いた山川穂高(西武)も2被打数0被安打、首位打者の松本剛(日本ハム)も1被打数0被安打と各球団の強打者、タイトルホルダーを抑え込んだ。
「もともと去年までは右の方が被安打が多くて、左の方を抑えていた」。
本人が話すように、一軍に定着した2019年から昨季までの3年間の被打率を見ても、全てのシーズンで左打者よりも右打者の被打率が高い。特に昨季は左打者の被打率が.198に対し、右打者の被打率は.299と1割以上右打者の方が打たれていた。
▼ 岩下大輝の左右別被打率
【2019年】
左打者:.215(177-38)
右打者:.249(169-42)
【2020年】
左打者:.281(210-59)
右打者:.287(136-39)
【2021年】
左打者:.198(257-51)
右打者:.299(197-59)
持ち球はこれまでと変わらずストレート、フォーク(カウント球で投げるストライクゾーンへのフォーク・空振りを奪うストライクゾーンからボールゾーンに落ちるフォーク)、スライダー。今季はなぜ右打者の被安打を0に抑えられたのかーー。本人は「巡り合わせもあると思うんですけど、うまく状況を整理してから試合に入れていたので、来年以降にも活かせるのかなと思います」と、右打者を抑えられた要因について自己分析した。
「今年はリハビリ期間が長かったですし、シーズンは最後の1カ月中継ぎで投げさせてもらっていましたけど、そこまで1年間やれる体力が戻っているわけではないと思っています。肘肩にしてもそうですけど1年間やるというのは体力的にきついところがあるので、まずはそこを戻したい。1年間やれる体づくりをしたいなと思います」。来季、シーズン通して投げたときにどのような成績を残すのか、また右打者の対戦成績が今季と変わらず抑え込めるのかを含めて注目だ。
▼ 岩下大輝の今季左右別被打率
【2022年】
左打者:.176(34-6)
右打者:.000(18-0)
取材・文=岩下雄太