『出戻り』という言葉にならないように
1月30日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース2023』に出演した岩本勉氏が、3年ぶりのリーグ優勝、日本一を目指すソフトバンクの注目選手に言及した。
昨季のソフトバンクは、ペナントレース終盤までオリックスと熾烈な優勝争いを演じたものの、最終戦でオリックスに逆転Vを許す悔しいシーズンだった。このオフは千賀滉大投手のメジャー移籍もあった一方で、大型補強も敢行。悲願の覇権奪回を見据え陣容を整えてきた。
まず、岩本氏が注目選手に挙げたのは、昨季までレンジャーズ傘下でプレーしていた有原航平投手。日本ハムで通算60勝の実績を誇る右腕は、20年シーズン終了後にポスティングシステムを利用して念願のメジャー移籍を叶えたものの、故障にも悩まされ2年間でわずか3勝に終わった。
岩本氏は「有原の場合は、日本で成功して、アメリカでは成功とはいかない悔しい思いをして帰ってくる身。嫌な言葉ですけど『出戻り』という言葉にならないように、大活躍でマイナス思考の言葉を振り払って欲しい」と、3年ぶりに日本球界へ復帰した右腕に大きな期待を寄せた。
続いて、岩本氏が2人目の注目選手として名前を挙げたのは、日本ハムからFA移籍した近藤健介選手。「契約内容もそうですけど、同じパ・リーグの中で移籍して、どんなスパイス役になるのか。ただただ打つ、成績を残すだけじゃなくてチームに与える影響ですよね。ミーティングでいきなり彼の持ち味を出してもいいくらい」と、移籍1年目からチームの主軸を担うことに期待。
解説者として日本ハム時代の近藤を長らく見守ってきた岩本氏は、「人柄的に柔軟なので、溶け込むということで言えばすぐだと思います。そして、絶対的に技術力の高い選手ですから、ホークスの若い選手がノックを受けながら、近藤健介に『ちょっとアドバイスをもらえませんか』というようなコミュニケーションも生まれるんじゃないかと思う」と、実績ある近藤の存在がチーム内に好循環を生む可能性があるとの見解を示した。
かつて日本ハムでタイトルも獲得した投打の新戦力が、新天地でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。有原、近藤ともに実績ある有力選手なだけに、チーム全体に与える影響にも注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』