プロ11年目の初栄冠
3・4月度の「大樹生命月間MVP賞」が11日に発表され、セ・リーグ打者部門にDeNAの宮﨑敏郎が初選出された。
宮﨑は期間中に打率.444、4本塁打、13打点、OPSは驚異の1.266をマーク。得点圏打率.615の勝負強い打撃でも多くの勝利に貢献し、首位をひた走るチームの原動力となった。
会見では「素直に嬉しい」と喜びを表現しながら、「周りの方々、サポートしてくださる方がいなければ、このような結果になることもなかったですし、前を打つバッター、後ろを打つバッターも支えてくれたので、感謝したいと思います」と、チームサポーターやチームメイトに謝意を表した。
好調の原因は「牧(秀悟)だったり桑原(将志)だったり、前にも後ろにもいいバッターがたくさんいるので、安心して打席に立てる。任せたぞという気持ちで」と、ここでも周囲のおかげとコメント。その中で「打線にならないといけないので、その場で自分ができること、そして後ろに繋ぐことを考えて打席に入ってます。その試合で求められることは全員一緒ではないので、自分に合った要求をしっかり果たせられるように」と“フォア・ザ・チーム”の精神が結果に直結していると分析した。
シーズンスタートでの受賞には「元々春先はいい方ではないので、ここまで率を残せるとは思っていないですし、難しいですけど自分の中では変な感覚ですね」と多少違和感もある様子。また11年目で初の月間MVPには「素直に嬉しいです。意識もしたことがなかったので、まさか自分がこういう賞をいただけるとも思っていなかったです」と謙虚に心境を表し、「この月だけにならないようにと、しっかりと気を引き締めていかなければいけないなと思います」と再び前を向いた。
これからのシーズンへ「個人としての目標は今年は掲げていないので、勝利打点だったり、打線になる一人として試合に出られるように、一年間怪我なくやっていきたいなと思います。まだ始まったばかりですけど、しっかり前を向いて、地に足つけて頑張って行きたいなと思います」と今後を見据えた宮﨑敏郎。最大の目標へ向け、稀代の天才バットマンは歩みを止めない。
写真・取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)